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医師情報サイト展開のメドピアが開始した、急性期医療機関向けWeb予約サイトとは
「やくばと病院予約」のイメージ。(画像: メドピアの発表資料より)[写真拡大]
メドピア(東証プライム)。主軸は医師限定会員情報サイト「メドピア」の運営。会員医師数は12万人以上(日本の医師の3分の1超)。
【こちらも】患者の為になる施策を執るメドピアは、なかなか商売上手とも言える!?
例えばA医師が「私は◎◎◎の症状に対し■■■の処置を執ったが、他にどんな方法が有効か」とサイト上で打診する。対してB医師が「私の場合・・・」と対応する。医師間の「勉強の場」と言える。
課金はサイト上の医薬品企業の広告。現役の医師でありながら現社長の石見陽氏がそんな枠組みのビジネスを引き下げ上場してきた際、「なかなかの商売人でもあるな」と痛感した。最も後に石見氏には、「メドピアの先には、患者の存在がある点をお忘れなく」とやんわりだが手厳しい叱責を受けたが・・・
いま、メドピアの展開は日々多様化の状況にある。IRに長けている。その証しであろう、ニュースリリースが頻繁に発信されている。例えば7月28日付けでは『“24時間365日初診予約申込受付” 急性期病院向けWeb予約申込システム 「やくばと病院予約」提供開始』と題するリリースが送られてきた。
やくばとは、メドピアの連結対象子会社。通常、高度急性医療を担う大病院の予約は電話やFAXでの予約。無論、紹介状も必要。
電話予約の場合「朝早く・昼休み時」に集中する傾向がある。電話がつながりづらい。また医療機関側の対応リソースが限られていることから、かかりつけ医が「緊急度が高い」と判断し、紹介しても予約がとれずに受診見送りというケースも少なくない。そこで立ち上げたのがWeb予約「やくばと病院予約」。
4月3日から日大医学部付属板橋病院にパイロット導入を行い、効果の検証を進めてきた。板橋病院では従来「紹介状」がある患者の電話予約を、平日8時半から19時/土曜日8時半から12時まで受け付けてきた。プラスWeb予約。4月から6月でWeb予約件数は計586件。そのうち電話予約が不可能な日時の予約件数が226件と、全体の約4割を占めたという。
やくばと、はそもそも医療機関で導入されている薬局予約システムの運営会社。薬の受け取りを希望する薬局に、患者自身がスマホから処方箋画像を事前に送信。患者の薬局内での待ち時間を最小限にする独自開発システム。
メドピアの収益動向は順調。今9月期も「65.6%増収(140億円)、41.0%営業増益(15億円)」計画。中間期実績は計画比「51%、48%」。本稿作成中の時価は1000円トビ台。2月高値から7月安値までの整理を済ませた後の戻り基調。ちなみにIFIS目標平均株価1425円。
5月31日に26万2900株(2億9998万円)の自社株買い実施を明らかにしている。株主に前向きな姿勢は理解しうるが、上場後10年を過ぎた。配当視野を期待してよい時期と思うが・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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