東京都と明治安田生命、SLL活性に向け連携

2023年3月8日 15:32

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 東京都は3日、明治安田生命保険(東京都千代田区)と、サステナブルファイナンス活性に向けて連携協定を締結したと発表した。都は金融機関と連携し、サステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)で資金調達を行う企業の支援を行っている。明治安田生命が連携先の金融機関に加わった格好だ。

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 東京都は、中堅・中小企業がSLLで資金調達を行う際のコンサル費用や、第三者機関の評価などの経費に対して補助金を出している。金額は必要と認められた補器対象経費の50%で、上限は100万円まで。

 企業がサスティナビリティに配慮した経営に転換するのを促進することが目的。2022年4月から2024年3月までの期間で、連携する金融機関を募集しており第1号は2022年5月に参画したみずほ銀行。3月3日現在で、11の金融機関が連携先となっている。

 SLLは、ESGやSDGsに関して起業が定めた目標の達成度に応じ、金利などが変動する融資。企業はSLL利用のために準備することで、サステナビリティ戦略の体制が構築できる。また投資家に対して、持続可能な経済活動に意欲的な姿勢をアピールできるというメリットもある。

 ESG投資が普及するのに比例して、世界的にSLLの利用も右肩上がりで伸びている。特に欧州での普及が進んでいるが、日本でも融資件数と融資額が順調に伸びている。

 明治安田生命もESGファイナンスの需要が伸びていることから、SLLを含む包括的なESG融資フレームワークを2022年末に制定していた。複数商品を1つのフレームワークに取り入れたESG融資フレームワークは、生保業界初の取り組みだ。

 SLLにおいては、「野心的なサステナビリティ目標」を事前に設定することが求められる。その評価のために外部機関による格付けなどを利用したり、自社で独自のKPIを設定することが必要だ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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