インフォコム、東南アジアで薬剤情報システム販売 マレーシア企業と提携

2023年2月7日 16:53

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 インフォコム(東京都港区)は2日、マレーシアのヘルステック企業ヘルスメトリクス社と資本業務提携を行ったと発表した。同社のネットワークを活用して、マレーシアやインドネシアの医療機関に営業を行う。

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 ヘルスメトリクス社は、マレーシア・インドネシア・シンガポールなどを中心に、東南アジアの8000以上の医療機関と提携している。また、従業員の医療保険を管理・最適化するSaaSプラットフォームも運営し、2500社以上で導入がある。医療品のデリバリーや卸事業も手掛ける。

 インフォコムは、ヘルスメトリクス社と共同で、マレーシアとインドネシアの医療機関に薬剤情報システムの営業と販売を開始する。またヘルスメトリクス社が保有する情報をもとに、薬剤情報管理システムのクオリティーを上げていく方針だ。今後は2社で新たなビジネスも模索する。

 インフォコムは2021年から東南アジア向けに、薬剤情報管理システムの販売をスタート。フィリピンとインドネシアで展開している。国内で展開するサービスや製品をアジアで展開する「アジアヘルスケア」プロジェクトの一環だ。

 今後も東南アジアのスタートアップ企業などとアライアンスを組み、ヘルスケア事業の成長を図る方針。特に薬剤情報や医用画像情報システムを展開していく予定だ。これを皮切りに、各国の需要にあわせて新規事業も立ち上げたい考えだ。

 医療関連のシステム開発は一般的に、医療機器メーカーや電子カルテベンダーのシステム企業が請け負うことが多いが、インフォコムは独立系となる。そのため顧客にあわせて適切なソリューションやシステムが提供できることを強みとしてきた。

 尚、同社はITサービスと、電子コミック配信サービス「めちゃコミ」などのネットビジネスを展開する企業。2022年3月期の売上高は645億8600万円で、営業利益は100億9800万円。売り上げ構成比は医療を含むITサービスが37.2%、ネットビジネスが62.8%だ。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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