「阪急三番街」改修や「阪急ターミナルビル」建て替え、阪急阪神HDが新ビジョン

2022年5月21日 08:46

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阪急阪神HDによる大阪梅田エリアの大型開発事業(阪急阪神ホールディングス発表資料より)

阪急阪神HDによる大阪梅田エリアの大型開発事業(阪急阪神ホールディングス発表資料より)[写真拡大]

 阪急阪神ホールディングス(HD)は、阪急電鉄大阪梅田駅(大阪市北区芝田)周辺を大規模再開発する新ビジョンをまとめた。商業施設「阪急三番街」を全面改修し、駅ビルの「阪急ターミナルビル」や「大阪新阪急ホテル」の建て替えを進める内容で、JR大阪駅北側の大規模再開発事業「うめきた2期」などと合わせ、大阪梅田の玄関口を機能強化する。開業は早くて2035年以降になる見通し。

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 阪急三番街の全面改修と阪急ターミナルビル、大阪新阪急ホテルの建て替えは「芝田一丁目計画」の名前で進める。うめきた2期事業や3月に開業した複合ビル「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」などと相乗効果を発揮し、梅田界隈の価値向上が狙い。

 地上10階建て、客室数961の大阪新阪急ホテルは1964年、地上17階建ての阪急ターミナルビルは1972年の開業で、ともに老朽化が進行している。このため、大阪梅田駅周辺を一体的に再開発し、複合機能を備えた拠点として整備する方針。

 大阪梅田駅の地下にある阪急三番街(売り場面積約3万9,000平方メートル、約270店)は1969年の開業。駅直結のショッピングセンターとして人気だが、老朽化もあり、1990年以来の全面改修を進める。

 大阪駅北側のうめきた2期事業が2027年度に街開きするのに合わせ、大阪梅田駅周辺とうめきた1期事業で整備されたグランフロント大阪などを結ぶ「梅田コネクトロード(仮称)」の新設も検討。大阪の都心部にふさわしい歩行者の回遊性向上を目指す。本格的な工事着手はうめきた2期事業が終わる2027年度以降となる見込み。

 阪急阪神HDは新たな中期経営計画も公表し、コロナ禍からの回復を進めて2025年度に営業利益を1,300億円以上とする目標を打ち出した。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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