広島駅南口の再開発、施設名称が「広島JPビルディング」に決定 8月完成へ

2022年3月10日 16:29

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広島JPビルディングの開業イメージ(日本郵便など発表資料より)

広島JPビルディングの開業イメージ(日本郵便など発表資料より)[写真拡大]

 日本郵便がJR広島駅南口の広島東郵便局跡地(広島市南区松原町)で整備している再開発ビルの名称が、「広島JPビルディング」と決まった。郵便局と店舗、オフィスなどが入居する19階建ての複合施設で、広島駅南口の新たなランドマークを目指し、8月に完成する予定。

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 広島JPビルディングは鉄骨19階建て延べ約4万4,000平方メートル。低層階の1~2階を商業施設とし、郵便局と店舗が入る。広島駅南口広場から人の流れが連続するように緑豊かな広場や歩行者空間を整備し、駅前のにぎわいを増す都会のオアシスを目指す。広島駅の新駅ビルが完成すれば、ペデストリアンデッキで接続する計画。

 中層階の3~5階は自走式駐車場。高層階の6階以上はオフィスや客席180のテナント専用食堂、カフェテリアなどが入居する。オフィスのエントランスは2階に設ける。オフィスは基準階面積約1,500平方メートルで、開放的な無柱空間を用意する。

 内装は地元の歴史や風土を生かした工夫を施す。2階のオフィスエントランスは瀬戸内海の風景を代表する「多島美」を手すき和紙のクラフトワークで表現する。エレベーターホール前には、安芸国(今の広島県西部)の戦国大名・毛利元就の「3本の矢」にちなみ、3本のラインを強調した装飾をする。

 広島駅周辺は国際平和文化都市の陸の玄関口を目指し、多くの再開発計画が進められている。JR西日本は、2025年春の開業を予定する広島駅ビルの建て替えを計画。他にも近隣の八丁堀エリアでオフィスビル、商業施設、タワーマンションなど、紙屋町・八丁堀エリアで広島商工会議所、ホテルなどが入る高層ビル建設が予定されている。

 広島JPビルディングはこれらの再開発計画と連携し、広島市中心部にこれまで以上のにぎわい創出を目指している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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