PPIH、ウクライナ避難民受け入れへ 100世帯に経済支援と就業機会提供

2022年3月3日 17:06

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 ディスカウントストアのドン・キホーテなどを傘下に持つパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は3日、ロシアの軍事侵攻で国外へ逃れたウクライナの避難民100世帯を受け入れることを明らかにした。来日後の経済支援や生活サポートに加え、就業機会を提供するとしている。

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 岸田文雄首相が、ウクライナに対する人道支援で避難民受け入れを表明したことを受けた措置。政府方針の実現に向けて、まずは100世帯の受け入れを決めた。受け入れ後は、ドン・キホーテなどPPIHグループの全国の店舗で就業や職業トレーニングの機会を提供するなど、取り組みを発展させる方向だ。関係省庁や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とも協議しているという。

 岸田首相は2日、首相官邸で報道陣に対し、ウクライナから第三国へ逃れた避難民の一部を受け入れる考えを表明。また多くの避難民が殺到しているウクライナの隣国ポーランドのモラウィエツキ首相に、電話会談でこの方針を伝えたことを明らかにした。

 親族や知人が日本にいる避難民から受け入れることを想定しているが、それにとどまらず人道的な観点から対応する方針。政府は新型コロナウイルス感染防止水際対策で制限している入国枠と別枠を設ける方向で検討している。

 国連難民高等弁務官事務所によると、ウクライナからの避難民は3日時点で100万人以上がポーランドなどにいる。ウクライナ国内でロシア軍の攻撃が激しさを増していることもあり、事態が収束しなければ避難民の数が今後さらに増え、数週間で400万人程度に達する見通しという。ウクライナの人口は約4,400万人で、日本国内には約1,900人が暮らしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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