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コメダ珈琲、絶好調の礎は止めない成長戦略の積み重ねにあり!
既に全国制覇を果たしたコーヒーチェーンを展開するコメダホールディングス(以下、コメダ。東証1部)。コメダ急成長の要因を解析する記事によく出会う。後述するが、私も週1ペースで徒歩10分余の店に(所沢市牛沼店)11時少し前に到着するように出かける。目当てはコーヒー1杯分の料金でモーニングセットが11時までなら注文でき、最新号の新聞・雑誌の大方が読めるからだ。齢72歳の爺を満足させてくれるコーヒー店は、いまや極めて稀と言ってよい。
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昨年11月19日付けのヤフーニュースが(マネーポストWeb版の)、経済ジャーナリスト:高井尚之氏の『コメダ珈琲店 なぜ名古屋から急ピッチで「全国制覇」できたのか』と題する記事を掲載している。高井氏は「急ピッチの全国制覇の要因」を、「積極的なFC化の展開」と指摘。「人気の背景」として前記した私がコメダに足を向ける理由を記している。
私は私なりの立場からコメダの成長を捉えてみたいと、決算の推移に目を向けてみた。前2021年3月期は「7.3%減収、30.0%営業減益、33.2%最終減益、12円減配の39円配」。一口で言えば「コロナ禍(緊急事態発生)」に足元を掬われた。だが新規出店-閉店数(国内)は17店と順調な推移を残している。
そして今期については「14.2%の増収(329億円)、31.6%の営業増益(72億5000万円)、35.1%の最終増益(48億5000万円)、51円への復元増配」計画で立ち上がった。そして開示済みの中間期は「前年同期比16.1%増収、36.8%営業増益、38.1%最終増益」と、通期計画に対し利益は達成率8割を超えている。
この限りでは、今期予想の積算に当たってのコロナ禍動向の読みは的を射ている。(オミクロン株感染に伴う)新規感染数増、病床使用率から東京・大阪ではまん延防止措置から「緊急事態宣言発出か」といった見方も浮上している。予断は許せない。
ただコメダの決算書類を読み込んでいて、足元動向もさることながら今後を見通すうえでの「武器」が確認できたという感を強めている。それは「製品・サービスの安全・安心追及策」「多様な消費者ニーズへの対応」「持続可能な消費に関する教育と啓発」施策の積み重ねである。コロナ禍に晒された前期も、こんな新たな展開を執行している。
★自社工場で生産した「コメダ特製 小倉あん」の店舗への供給を開始。
★製造工程の作業効率や現場環境の改善を目的に、外部の専門家によるコンサルティングの開始。
★「鬼滅の刃」とコラボした“コメダでくつろいで鬼を滅ぼせ!”キャンペーン実施。
★コメダ特製 小倉あんを使用した季節のシロノワール(コメダ独自のデザート)「小倉ノワール」を販売。
★ゴディバ(世界的なチョコレートメーカー)監修「クロネージュ リッチショコラ」の販売。
★全国の学校に配布される『未来の授業SDGsライフキャリアBOOK』にコメダの取り組みを掲載。
成長するための策の歩みを全く止めていないのである。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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