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名鉄、金沢の百貨店「めいてつ・エムザ」を売却 茨城のスーパー・ヒーローに
名古屋鉄道は8日、石川県金沢市武蔵町で百貨店の「めいてつ・エムザ」を運営する金沢名鉄丸越百貨店の全株式を、茨城県のディスカウントスーパー・ヒーローに売却すると発表した。譲渡日は3月末で、当面の間営業を継続する。同時に、同じ建物の上階で営業中のホテル・ANAホリディ・イン金沢スカイを運営する金沢スカイホテルの株式も、ヒーローに売却する。
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金沢名鉄丸越百貨店と金沢スカイホテルは名鉄の完全子会社。ヒーローに譲渡後、金沢名鉄丸越百貨店は金沢丸越百貨店と社名を変更する。百貨店の名称は「金沢エムザ」になる見込みという。名鉄は譲渡価格を公表していない。
金沢名鉄丸越百貨店は1935年に開店した丸越百貨店が前身で、1948年に設立された。2002年から店舗名をめいてつ・エムザに改称している。売上高は、1992年3月期決算には217億円あったものが、2018年3月期は141億円、19年3月期は126億円、20年3月期は117億円と、低迷を続けてきた。郊外型ショッピングセンターやインターネット通販との競合、若者の百貨店離れなどが影響したとみられる。
近年は赤字経営が慢性的に続き、2018年3月期は7億4,300万円、19年3月期は3,600万円、20年3月期は17億9,500万円の最終損失を出していた。そこへ新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や観光客の減少が追い打ちをかけ、自社での再建が困難と判断した。
名鉄は譲渡先を探す中、金融機関の紹介でヒーローと交渉を重ね、合意に達した。名鉄はヒーローの事業運営のノウハウや過去の事業買収で得た経験などが立て直しに役立つとともに、約200人いる金沢名鉄丸越百貨店従業員の雇用維持を図れるとしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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