スポーツカーとGTは違うクルマ! (1) スポーツカーになった日産・GT-R

2020年10月24日 08:55

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Nissan GT-R 50th Anniversary Edition(画像: 日産自動車の発表資料より)

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 近年、日産・GT-Rをスポーツカーと紹介することが多くなった。マツダ・ロードスターをスポーツカーと紹介しないことも出てきた。BMW・M2、BMW・M8をスポーツカーとする紹介もある。

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 一体、何がスポーツカーで、何がGTなのであろうか?しかし、語源を論じることは、クルマの種別ではあまり意味はない。「クロスオーバーSUV」とは何?こだわる必要はない。

 多くのカテゴリーの車種をかけ合わせた性能を有しているクルマなのだ。それと同様に、定義はこだわらず、走行性能の高いクルマを「スポーツカー」と呼んでいるようだ。言葉の定義から入っても無駄と言うものだ。

 「GT」については、確立した定義が存在していた。グランツーリスモ(イタリア語: Gran Turismo)、グランドツーリングカー (英語:Grand Touring Car)と言われたクルマだ。

 イタリアには、「太陽道路」のようにかつては速度無制限の高速道路で、出来るだけ速い巡行スピードで長距離走行できるクルマが多く存在していた。フェラーリ、ランボルギーニなどだ。これらはGTと呼ばれ、イギリス発祥の「ライトウエイトスポーツ」とはっきりと区別されていた。

 「GT」は高速で長距離を快適に走れる性能を持っており、一方、「スポーツカー」は軽量できびきびとワインディングを走り抜けることが要求されていた。

 GTは快適性を求めるために、豪華装備を持ち合わせることが多かった。それが近年、スポーツカーの方も豪華装備で、必ずしも軽量でなくなっていったのだ。それには、基本的にタイヤの進歩やサスペンションの進歩が関連している。もちろん、エンジン性能も関係している。

 その昔は、タイヤは細く、コーナリングで横Gに耐えられなかったからだ。そのためGT、スポーツカーともコーナリングスピードを制限せざるを得ない状態だった。

 タイヤの性能が限られる中、車重が軽量の方がコーナリング限界は高く、直線ではエンジン出力が高い方が有利となっていた。それが現代では、小型エンジンでもターボチャージャーなどで高出力となり、重い車重も耐えられるタイヤが開発されてきている。

 そのため、GTとスポーツカーの境目はなくなりつつあり、自動変速機などの進歩で、コーナリングテクニックでの差もなくなりつつある。つまり今では、だれでもアクセルを踏めば速く走れるクルマになっており、GTとスポーツカーの区別は意味がなくなってきつつあるのだ。これは技術の著しい進歩のなせる業で、歓迎すべきことだ。

 この情勢では、日産・GT-Rをスポーツカーと評しても間違いとは言えまい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: スポーツカーとGTは違うクルマ! (2) ポルシェ・タイカンはスポーツカーではない

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