マツダ・MX-30の戦略 (2) 水素ロータリーエンジン・レンジエクステンダーの可能性?

2020年10月17日 15:25

小

中

大

印刷

マツダMX-30 マイルドハイブリッドモデル・国内仕様(画像: マツダの発表資料より)

マツダMX-30 マイルドハイブリッドモデル・国内仕様(画像: マツダの発表資料より)[写真拡大]

写真の拡大

 マツダ・MX-30は、マツダのこれからの方向性を実現するための新規構造を開発している。すなわち、パワープラントの電動化の方向性だ。2030年までに全車何らかの電動化をする予定だが、その中にロータリーエンジンによるレンジエクステンダー方式が検討されているようである。ロータリーの特性を考えると、それは水素ロータリーエンジンに繋がるものでもある。

【前回は】マツダ・MX-30の戦略 (1) 「そのクルマを使ってどんな人生を送ることができるの?」

 マツダは、これまで掲げてきた「Well to Wheel」の視点で「SKYACTIV-X」エンジンを開発してきた。これは希燃焼により燃費をよくするものだが、マツダのSPCCI(希燃焼)は動作範囲を広げるためモーターを組み合わせていた。今回、MX-30に搭載されるパワーユニットは、SKYACTIV-G 2.0にモーターを組み合わせた「e-SKYACTIV G」とマツダが名付けたものだ。

 MX-30の純粋電動車であるEVは2021年1月に発売予定と発表されたが、もう1つ、2022年前半をめどに発売を検討しているのが、ロータリーエンジンによるレンジエクステンダーである。レンジエクステンダーでは発電のためにガソリンエンジンを回すわけだが、エンジンの最高回転数において一定回転で回すと効率が良く、燃費が良くなる。

 だがそうすると、エンジンの振動や音などに慣れてきた従来のユーザーには、アクセルの開度と同調しないエンジンが違和感となってしまう。そこで、レンジエクステンダーであっても、これまでのエンジン車と同じようにアクセル開度に応じてエンジン回転数が変わるようにセットしてきている。日産・ノート、日産・セレナのe-powerのように、ドライバーが違和感を覚えないようにしているのだ。

 だがこれでは、エンジンの効率を落としているので、出来れば一定の回転数で回したいのだ。それにはロータリーエンジンが小型・軽量で振動が少なく、運転席から遠くにセットできるため有利なのだ。現在の日本市場ではBEVよりもレンジエクステンダーの方が受け入れやすいので、マツダのロータリーが注目されるだろう。

 しかも最近、欧州で開発が始まった水素エンジンとして今すぐ対応できるのだ。また、ガソリンと水素と切り替えて使用できるメリットがある。さらに、水素と炭素を化合して作るメタンガスが使用可能で、「炭素中立」を実現でき、ガソリンとメタン燃料併用時代にもっとも適合するエンジンと見られるのだ。世界の情勢次第では、欧州向けだけでも可能性がある。

 よって、欧州が50兆円かけてメタンガスの利用を進める方針であることは、マツダにとって「チャンス到来」である。MX-30EVをすでに欧州に投入しているマツダだが、欧州が水素社会に切り替えるなら、MX-30は先頭を切って商品化できるクルマである。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: マツダ・MX-30の戦略 (3) 第4次産業革命を制するのはドイツ勢? マツダ・トヨタ?

関連キーワードマツダSKYACTIV燃費MX-30

関連記事

広告

財経アクセスランキング