新型レクサス・LS 2020年冬発売 (1) セルシオ1989年登場から31年 テーマは「静粛性」

2020年9月9日 18:47

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新型「LS」(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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 新型レクサス・LSが2020年冬にデビューする。31年ほど前、日本市場に「セルシオ」の名でデビューしたのが、現在のレクサス・LSだ。しかし、当時の世界の高級車市場では、日本車は商品を提供できなかった。高度成長で中・小型車では日本の品質の良さと安さで、貿易紛争を起こしながらも世界に広がっていったのだが、高級車市場には到底進出できないものと思われていた。

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 ベンツ、BMW、キャデラック、リンカーンなどが北米の高級車として君臨していた。そこに、トヨタが「レクサス」ブランドとして登場させたのがLSだ。それを「セルシオ」として日本市場にも登場させたのだ。同時に日本市場では、日産・シーマが「シーマ現象」とも呼ばれた高級車ブームを巻き起こしていた。バブル景気が高級車ブームを起こし、ベンツ、BMWなどを含めて日本市場でも高級車が売れていた。シーマに続き、トヨタ・セルシオ、日産・インフィニティなど次々に登場させることとなった。

 今でも鮮明に覚えているトヨタのなじみの営業マンが、「セルシオ」を売り込みに来た時のことだった。筆者はベンツSクラスに乗っていたのだが、「1度、試しに購入してください」ときたので「試乗させてくれる?」と申し入れた。当時、日本車は「カタログ販売」だけであって試乗車はなかったので、戸惑った営業マンは納車前の顧客のクルマを持ち出してきて乗せてくれた。

 それは大変な勇気であったのだろう。私が、狭いが慣れた道に入り、すれ違いなどでも飛ばしていると、「擦ったら買ってもらいますよ」とおびえた様子だった。実は、距離計を外して走ったことを隠していたので、彼は緊張していたのだろう。結局、セルシオはボディサイズでベンツEクラスにしか相当しなかったので買わなかったのだが、トップセールスマンと言えども無理をしており、そのご苦労を無にしてしまった。若かりし頃で他人に配慮が足らなかった。現在ではお詫びしたい気持ちだ。

 その時のセルシオの印象は、「大変静粛」だった。今となっては、「いいクルマを造ったね」と声をかけたことが、トヨタの営業マンに対するお詫びの言葉と受け止められていることを願うばかりだ。その後、試乗したアクティブサスペンション付きの日産・インフィニティに比較すると、セルシオは抜群の静粛さだった。

 トヨタ・セルシオは、商品コンセプトが明確でバランスがしっかり取れていた。一方、日産・インフィニティは、装備は豊かだがコンセプトがはっきりしなかった。大型車はコストに余裕が出るので、技術者が色々試すことが出来たのであろうが、「技術者のお遊びが過ぎた」印象だった。すでにその頃、「技術の日産」は「商品力」と乖離する方向に進んでいたと言えよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続き: 新型レクサス・LS 2020年冬発売 (2) 「教師データ開発ドライバーによるAI運転支援」

関連キーワードトヨタ自動車レクサス(LEXUS)

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