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高島屋、新南海ストアの全株式を大阪地下街に譲渡
高島屋は、大阪市中央区難波千日前の地下街「なんばなんなん」などで店舗を運営する新南海ストアの全株式4万8,000株を、大阪メトログループの大阪地下街に譲渡する契約を結んだ。地域の競争激化などから収益が減少していたためで、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が全国で解除されたのを機に、大阪地下街の傘下で再スタートを切る。
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譲渡価格は約3億7,000万円の予定。新南海ストアは1957年、高島屋と南海電鉄が共同出資して設立した。なんばなんなんなど主に大阪地下街が管理する5つの商業施設で専門店28店を運営している。
株式の出資比率は高島屋、南海電鉄各50%。これまで高島屋の持分法適用会社で、高島屋は取締役1人を派遣するとともに、高島屋の職員が取締役、高島屋の監査役が監査役を兼務していた。譲渡後は高島屋の持分法適用会社を外れる。
新南海ストアは2018年2月期、19年2月期とも11億円余りの売上高があったが、20年2月期は9億円余りに減少している。大阪ミナミでの販売競争激化に加え、インターネット通販の浸透などから、過去3年間とも純損失を計上していた。20年2月期の営業損失は1,900万円、純損失は5,900万円に上る。
このため、高島屋は南海電鉄、大阪地下街と3者協議で経営改善が必要と判断。高島屋と南海電鉄が保有する全株式を大阪地下街に譲渡し、立て直しを進めることを決めた。既に高島屋の取締役会で株式譲渡を決議している。
大阪地下街は大阪市内の地下街を運営する企業で、大阪市の第三セクターとして1956年に設立された。現在は民営化された大阪メトロの子会社となり、大阪市内の梅田、難波、阿倍野、京橋の4地区で地下街を管理運営している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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