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マツダ、ホンダ、日産、生き残れるのか? (6) 「敵前逃亡」するな!
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■「敵前逃亡」するな!
【解決すべき問題点を出来ない理由】にしてしまう言動は、常に「企業経営者・管理者・指導者の悩みの種」と言って良い問題だ。それは、「目標」とすべき事項が、現状から見たときには常に「非現実的」と揶揄することが出来てしまうからだ。
【前回は】マツダ、ホンダ、日産、生き残れるのか? (5) 「出来ない理由」は解決すべき問題
「今、何をしなければならないのか」について、実現するには問題点が多数あるのが当たり前であるが、その問題点を肯定してしまっては「敵前逃亡」と同じ意味になってしまい、「前進」が出来ないのも当たり前だ。品質管理で使われる「特性要因図」の「目標」は明確でも、途中の解決しなければならない「問題点」を「出来ない理由」にしてしまうのは、いかにも滑稽である。
■「特性要因図」に示しておく
しかし混乱するのであれば、特性要因図を描くのがばかばかしいほど容易でも、「特性要因図」に示しておくと良いのであろう。情けない「特性要因図」とはなるが・・・ つまり、現状世界は【防疫と経済活動】の両立が目標であり、「PCR検査の感度70%、特異度99%で、偽陽性1%」は、自動車メーカーの復活にとっては出来ない理由になるのではなく、【解決すべき問題点】であるのだ。
これを「出来ない理由」にしてしまっては、トヨタも消滅することとなる。つまり、経済活動が死滅し、人間の死活問題となるのだ。少なくとも先行し、「武漢の市民全員にPCR検査をする」など、大胆な方策を取る中国に先を越されるのは見えている。
PCR検査精度70%について、精度向上を目指す場合、どの工程で精度がばらつく可能性が高いのかABC分析してみると、素人でも気付くのは「検体採取」の工程だ。これは感染の危険を意識する中で行うため、ある程度熟練を要する作業だ。つまり「手作業」の部分であり、作業にばらつきが出やすい環境だ。まずこの工程に着目しないのではプロとは言えない。
しかし、単純な繰り返し作業のため、この工程だけを取り出して、訓練することは容易な方だ。解決方法は意外に簡単なようで、「PCR検査の精度を上げるには、COVID-19に関しては唾液検査にすれば良い」が現在のところ正解と見られる。念のため記しておくが、私は工程管理のプロである。
「PCR検査を2回連続して結果を見る」、「抗原検査と併用する」、「唾液で検査」、「CTスキャンと併用する」など、どんな方策を講じてでも、「陽性者を出来るだけ早期に隔離」して陰性者で企業活動を行うことが必要なのだ。「目標」を見誤ってはならない。
長年の企業経営、全国1,000社ほどのコンサル経験から鑑みると、特に「行政機関」などでは【出来ない・しないことが正義】と信じてしまっている組織も見受けられる。これは「本末転倒」であるのだが、SNS上の多くの意見を見ても、それを認識、分離できずに「解決すべき問題点を出来ない理由」として述べてしまっている。それが社会組織全体にとって大変な負担となって「経済の落ち込み、重症者の発生」などを助長する動きになって現れてくるのだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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