JR東、20年3月期は純利益32.8%減 コロナ影響の減収は940億円に

2020年4月28日 21:04

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■2020年3月期は減収減益

 JR東日本は28日、2020年3月期連結決算を発表。売上は2兆9466億円(前期比1.8%減)、営業利益は3808億円(同21.5%減)、最終利益は 1984億円(同32.8%減)と、減収減益の厳しい結果となった。

【こちらも】アドバンテスト、20年3月期は売上2.3%減 純利益6.1%減 今期予想は未定に

 減収減益となった最大の要因は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛による鉄道利用客が大幅に減少したことだ。特にコロナウイルスの影響による減収額は約940億円にもなる。また昨年の台風19号による被害も大きく、2021年3月期の業績見通しについても未定としている。

■主力の運輸事業が崩れ、各事業も厳しい業績に

 JR東日本の主な事業は「運輸」「流通・サービス」「不動産・ホテル」「その他」の4つに分類される。これまでJR東日本の業績は、主力事業である運輸事業の活況が前提となっていた。鉄道、新幹線を利用する通勤客や旅客に向けて駅ビル、ホテル、あるいはオフィスビルなどのサービスを提供してきたからだ。よって運輸事業が厳しい今、他の事業も必然的に業績が厳しくなってくる。

■「その他事業」は増収増益、しかしインパクトは小さい

 上にあげた4つの事業の内、唯一増収増益となったのは「その他」事業だ。ICカード(Suica)、クレジットカード(ビューカード)など電子マネーに関する事業が主力。特にSuicaの利用件数が伸びており、2019年12月の月間利用件数は過去最高となる2億5261万件となった。

 これら電子マネーに関わる事業の売上が増加したことにより、「その他」事業の売上高は2746億円(前期比6.0%増)、営業利益は238億円(同0.3%増)となった。だが現時点で「その他」事業の売上、営業利益は全体業績の1割にも満たない。やはりJR東日本が浮上するカギは「運輸事業」の復調にある。

■今期見通しは未定も、終息後の旅行需要増による株価回復を期待

 政府は7日、2020年度の補正予算を発表。国内や海外からの観光消費回復のため、約1兆7000億円の支援策を打ち出す。特に日本国内における観光需要喚起を重要視しており、旅行商品購入代の半額相当のクーポンを付与する(1泊あたり最大2万円)「Go To Travel」キャンペーンなどを予定している。

 コロナウイルス感染拡大の終息後、観光需要の増加を如何に取り込めるかが重要となってくる。

 現時点ではコロナウイルス感染拡大の終息は見えてこない。JR東日本は、社債やCP(コマーシャル・ペーパー)を発行し、当面の資金確保に努めている。今は忍耐のときであるが、終息までの時間が長引けば21年3月期の決算はより厳しい内容になるであろう。

 一方で、現在の反動から大幅に増加すると見込まれる観光需要を取り込むため、様々なキャンペーンを用意するとしている。終息後の業績や株価の回復を見込み、今からJR東日本の株を仕入れていくのも一手であろう。

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