新型コロナにより下落するREIT市場 影響の大きさは投資先により差も

2020年4月9日 16:57

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 新型コロナウイルスの影響を受けて、不動産投資信託であるREITの相場が下落している。しかし、今の時点で不動産の価格が著しく下がったり、賃貸収入が大幅に減ったりしているわけではない。では、なぜREIT相場は下落したのか。下落の要因と今後の推移について、REITの特徴と投資する不動産の種類をもとに考えたい。

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■コロナウイルス発生後の東証REIT指数

 東証REIT指数日足チャートは、2月20日に2250.65に達した後から下落を始め、3月19日には1145.53まで値を下げた。REIT指数が大きく下落したのは、市場のリスクを回避するために、資金を現金に戻す人が増えたためだろう。

 REITは、多くの投資家から集めた資金を不動産に投資し、投資で得た利益を分配金として投資家に還元する投資信託のひとつだ。金融商品である以上、売却する投資家が増える局面では、価格の下落は避けられない。これが、REIT指数が急落した要因である。

 東証REIT指数が下落する中、銘柄によって値下がりの大きさに差が出ている。そこで、銘柄別の値動きの動向を、投資する不動産の種類ごとに紹介したい。なお、値下がり率の算出には、1月末および3月19日の価格を用いる。

■ホテル特化型は下落が大きい

 REITの中で最も大きく値段を下げたのは、ホテルを主要投資先とする銘柄だ。コロナウイルス対策のための観光自粛による、業績悪化が懸念されたためだろう。いちごホテルリート投資法人では、30%程度まで値を下げた。同じくホテルに投資するジャパン・ホテル・リート・投資法人も33%まで下げている。

■住宅・住居特化型は影響が限定的

 一方、住宅を主な投資先とする銘柄は、その他に比べ値下がりが大きくない。コロナウイルスの広がりにより、住民が即座に退去することは考えづらく、影響が限定的だったのだろう。実際に、コンフォリア・レジデンシャル投資法人は56%、大和証券リビング投資法人では64%までの値下がりでとどめている。

■その他の不動産に投資する銘柄は40%程度に減少

 商業施設に投資するケネディクス商業リート投資法人は41%、オフィスに投資するインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人は43%の値下がりだった。

■今後の値動きは、継続的な賃貸料を得られるかに注目

 REITの主な収入源は、投資する不動産からの賃貸収入である。よって、今後のREITの値動きは、継続的な賃貸収入を得られるかが重要になるだろう。

 賃貸契約は通常、年単位で結ばれるため、借主の業績が悪化したからといってすぐに賃貸収入がなくなるわけではない。しかし、借主の業績悪化が続けば、賃貸契約が更新できず、賃貸収入が減ることも考えられる。その場合、REITの価格がさらに下がる可能性があることも知っておきたい。(記事:yamamoto・記事一覧を見る

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