クルマは『ハンドルで曲がるべきか? アクセルで曲がるべきか?』それが問題だ (2/3)

2020年3月27日 07:52

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BMW 1シリーズ。(画像: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)

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 BMWは、長い間FRにこだわりを持ってきた。しかも、フロントエンジンでも縦置きレイアウトだ。現代のFF車の多くは横置きレイアウトである。それは、縦置きと比べて室内空間のスペースにはみ出すことが少ないからだ。

【前回は】クルマは『ハンドルで曲がるべきか? アクセルで曲がるべきか?』それが問題だ (1/3)

 しかしBMWは、外観スタイリングで分かる通り「ロングノーズ、ショートデッキ」にしている。昔からBMWなどの高性能エンジンは、6気筒、8気筒、12気筒など長いエンジンが多く縦置きであるため「ロングノーズ」となり、それが高性能の証でもあったのだ。

 しかし、これだけではない。FRのクルマとFFのクルマを比較すると、コーナーでの走る特性が違ってくる。FFでもFRのクルマでも、どうしても重いエンジンがフロントにあるので、コーナリングではフロントの滑り出しが早い。重心が外に出ようとするから「頭から滑る」、つまり「アンダーステア」が出ることになる。ハンドルを「切っても切っても曲がらない」感覚だ。

 こうした基本的傾向に加えて、FFの場合、コーナーに進入する時アクセルを緩めると切れ込んでくる。これはエンジンブレーキがかかり、前輪だけにブレーキがかかって、切ったハンドルに大きく反応するのだ。「オーバーステア」、つまり「切れ込んでくる」感覚だ。FRにこれはない。

 こうしたハンドリングに対する反応がFRとFFでは基本的に違うので、「好き嫌い」が出てくるのだ。この特性が分かっていて、アクセル操作とハンドル操作、さらにはブレーキ操作を絡ませると、あたかも「アクセルで曲がっている感覚」となる。FFでは、「コーナー進入口でアクセルを戻す」と切れ込み、「コーナー出口、立ち上がりでアクセルを踏み込む」と外に膨らんでいく感覚だ。

 一方FRでは、コーナー入り口では外側に踏み出していく感覚が出やすく、コーナー出口でアクセルを踏み込むと、リアが外に流れていく。また、FRではハンドルを切ってアクセルを踏み込むと、低い速度でもリアが振れることとなる。「パワースライド」と言われるものだ。ドリフト走行では「最も安全で制御がしやすい」操作だ。そのため、やはり車を自在に駆るにはFRが最適と思われている。MRでも同じだが。

 しかし、コーナーを速くすり抜けるには、ドリフトのようにタイヤを滑らせるよりもグリップをしっかり保つほうが速いので、最近の高性能車は4WD、つまり「四輪駆動」としている。2輪駆動でタイヤを空転させるより4輪でしっかりグリップしているほうが、ブレーキングも加速も速いのだ。派手に見えるがドリフト走行は速さを狙っているのではなく、アクセルで曲がっているのだ。

 クルマのドライビングテクニックは「奥が深い」。レーサーの走り方が、クルマの本質を語ってくれることも多い。ただし、エンジンの「ターボラグ」は技術的に解消すべき問題だ。したがって、「ダウンサイジングターボ」を燃費性能の上から嫌うべきではない。クルマ操縦の奥の深さは、楽しいことが多い。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: クルマは『ハンドルで曲がるべきか? アクセルで曲がるべきか?』それが問題だ (3/3)

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