エフエム東京、デジタルラジオ事業の損失を不適切会計で隠蔽

2019年8月23日 09:01

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記事提供元:スラド

 Anonymous Coward曰く、

 FMラジオ局を運営するエフエム東京が、不適切な会計処理があったとの発表を行った(朝日新聞続報日経新聞AV Watch)。デジタルラジオ事業の赤字を隠すため、不適切な株取引を行っていたという。

 問題のデジタルラジオ事業は、地上アナログTV放送で使われていたVHF-Low帯を使ったV-Lowマルチメディア放送(サービス名は「i-dio」)に関わるもの。同じく地アナ放送跡地を使ったNOTTVは大ゴケして赤字を垂れ流した挙句の撤退だったが、こちらも同じ結果になりそうな上に親会社はそれを隠蔽とは散々な結果である。

 エフエム東京は、i-dio向けのコンテンツを提供している子会社「TOKYO SMARTCAST」の持ち株比率を下げてエフエム東京の連結決算から外すことを目的に、エフエム東京社長の知人が経営する会社からTOKYO SMARTCASTへの1.5億円(3,000株相当)の出資を受けたという。この3000株のうち2000株は3か月後にエフエム東京の子会社が買い戻し、その際にこの社長知人に対し「顧問料」として396万円が支払われたとのこと。そのほか、TOKYO SMARTCASTへの支援を目的として過大な料金での業務委託が行われていたことなども報告されているという。

 動機としては、i-dio事業が不振であることが広まりi-dio事業の見直しやその経営責任を問われることを避けるために行われたと分析されている。なお、TOKYO SMARTCASTの赤字により本来計上されるべきだった営業損失は3年間で約11億円だったとされる。また、エフエム東京がi-dio事業に投じた金額は約100億円にも上るとのこと。

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