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NEC、「感情分析ソリューション」発売 心拍変動データで感情を可視化
●感情認識技術とクラウドサービス、ウェアラブルデバイスを応用
NECは、「NEC 感情分析ソリューション」の販売活動を開始すると発表した。
「NEC 感情分析ソリューション」は、リストバンド型のウェアラブルデバイスによって心拍変動データを取得、感情を可視化する製品である。ウェアラブルデバイスはTDKが製造し、感情分析の技術は名古屋市立大学との共同開発による。企業が従業員の感情疲労や心理的負荷を把握し、適切な対応をするための手助けを目指す。
NECはソリューション事業に力を入れており、長時間労働から来る体調不良およびメンタル不調といった問題解決に向けた取り組みをしている。今回のソリューションも、その取り組みの1つとして販売が予定されている。
●特徴1.感情の見える化
「NEC 感情分析ソリューション」では大きく分けて2つの特徴がある。1つは感情を可視化することだ。NECは名古屋市立大学と共同で感情認識技術を開発。これにより、心拍変動データから対象者の交感神経と副交感神経のバランスを分析、興奮やストレス、憂鬱、リラックスといった感情の変化を読み取ることができる。
専用のアプリケーションを使い現在の感情、その履歴も表示できるようになる。さらに他社サービスとの連携ができるAPIも提供することでデータ連携を図る。
●特徴2.リアルタイムのデータ収集
現在の状況を知ることで早急の対処が可能となるが、リアルタイムで対象者のデータを収集する必要がある。そのためには、TDKが製造する「Silmee W20」を使用する。このウェアラブル端末は、装着しているだけで心拍変動データを測定し、取得したデータは、クラウド上に送信し分析される。前述の感情認識技術がクラウド型の分析基盤に実装されることで、時間や場所に依存しないリアルタイムの分析が可能だ。
●「NEC 感情分析ソリューション」の活用例
製品は、2018年度下期の販売が予定されている。価格は対象者1人あたり月額1,000円からとなる。活用例としてまず挙げられるものは従業員の体調管理の支援だ。従業員の疲労状況などを把握することで事故の防止などが期待でき、例えばドライバーの疲労検出で安全運転を支援する。他には従業員のストレスを検出することで、離職予防の支援なども可能だ。
「NEC 感情分析ソリューション」はこれまで隠れたステータスであった従業員の感情を把握することで、健康経営を実現できるかもしれない。
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