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新しい統合失調症治療薬「レキサルティ」、大塚製薬から
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大塚製薬は、統合失調症の治療薬「レキサルティ錠」(一般名ブレクスピプラゾール)の日本国内での製造販売承認を1月19日取得した。なお、同薬はオーストラリアを初めとするいくつかの国では既に販売が開始されているか、あるいは既に新薬としての承認を受けている。
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レキサルティは、大塚製薬が独自に開発した化合物である。ドパミンD2受容体およびセロトニン5HT1A受容体に強く結合、パーシャルアゴニストとして働く。またセロトニン5HT2A受容体にはアンタゴニストとして働く、Serotonin-Dopamine Activity Modulator(SDAM)と呼ばれる新しい作用機序を有するものである。
この薬は統合失調症の急性期において有効であるとされ、また臨床試験によって明らかになったところでは、長期投与においても効果が維持されるという。また、好ましいことには、抗精神薬において特に問題とされやすい副作用(アカシジア、鎮静、体重増加)があまり現れないことも判明している。
統合失調症は精神病である。幻覚、妄想、思考障害、感情の平板化、意欲の欠如などの諸症状を主訴とする。思春期から40歳くらいにかけて発症する(理由は謎に包まれているが、40歳を過ぎてから初発する症例はほぼないことが経験的事実からは明らかになっている)。難点としては、患者自身に病識がほとんど生じないこと、治療に長期の期間が必要なことなどがある。
大塚製薬は、今後も精神疾患や癌などの未解決医療ニーズを満たすための研究を続けていくとしている。
■概要
・製品名
レキサルティ錠1mg 、レキサルティ錠2mg
・一般名
ブレクスピプラゾール
・効能・効果
統合失調症
・用法・用量
通常、成人にはブレクスピプラゾールとして1日1回1mgから投与を開始した後、4日以上の間隔をあけて増量し、1日1回2mgを経口投与する。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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