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NEC、海外での受注続く 社会ソリューション分野での成長目指す
ポルトガルの首都リスボン[写真拡大]
NECは12日、ポルトガル・リスボン市よりスマートシティインフラ構築のプロジェクトを受注したと発表した。ポルトガルの首都であるリスボン市は、観光都市として有名である一方で少子高齢化が進み、人口減少と新たな産業の開発育成が課題となっている。市民や観光客の増加に向けた都市環境改善の一環として、都市の安全性の向上と市民の生活の質(QOL)改善を目指し、街環境データや各種産業と都市の複数部門のデータを横断的に統合して都市全体のデジタルトランスフォーメーションを検討しているという。
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今回のプロジェクトでは、リスボン市内部にある10のシステムと、空港・鉄道・エネルギー・警察などの外部パートナーの持つ30のシステムを、NECの「クラウド・シティ・オペレーション・センター」を活用して統合し、リスボン市全体を俯瞰する「市政サービスオペレーションセンター」を構築する。AI・IoTなどの技術を活用し、リアルタイムに市中のデータを収集・分析することにより、速やかな市政サービスの提供に貢献する。
NECは同じく12日、インドのアーメダバードスマートシティ開発公社からIoTを活用して安全出正確なバスの運行を実現する「高度交通運用管理システム」を受注したと発表している。同システムと連携する自動改札機なども提供し、オペレーションセンターでの運用・保守まで支援する。
現金のデジタル化・キャッシュレス化の推進など、ITを駆使したスマートシティ化が進むインドでは、交通インフラの高度化も進められており、NECはこれまでの交通システムの導入実績を活かす。
11日には英国サウス・ウェールズ警察に顔認証システムを提供すると発表、先月28日にはワシントン・ダレス空港で顔認証システムの実証実験を開始するなど、海外における社会ソリューション事業分野の話題が続いている。数年に渡り業績が悪化していたNECは、2017年3月期から2018年3月期の業績反転を目指しており、社会ソリューション事業は、重要な足掛かりとなりそうだ。(記事:高橋珠実・記事一覧を見る)
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