コインランドリーでも宅配便受け取り可能に、新インフラとして注目

2017年4月12日 21:58

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設置された宅配ロッカー(写真:wash-plusの発表資料より)

設置された宅配ロッカー(写真:wash-plusの発表資料より)[写真拡大]

 ヤマト運輸が出資するPackcity Japanは、宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」を、コインランドリーwash+中葛西店の店内に設置した。同店舗は24時間営業のため、いつでも受け取りが可能となる。配達についての問題が山積みの中、これまでの常識に捉われない、新たな受け取りインフラとして期待される。

 Packcity Japanは、ヤマト運輸と仏ネオポストのグループ企業との共同出資により、2016年に設立された会社だ。「PUDO(プドー)ステーション」を駅やスーパー・アパートなどに設置することよって、複数の宅配業者の荷物を1か所で受け取ることができるサービスを提供している。

 2016年12月時点での設置台数は100台で、都市圏の駅沿線を中心に、スーパーや地方自治体の駐車場などに設置を進めている。現時点で利用可能な宅配業者はヤマト運輸とSFエクスプレスの2社だが、今後拡大予定だ。2020年までに5,000カ所以上の設置を目指しており、今回のコインランドリーへの設置は初の試みとなる。

 コインランドリーwash+は2013年に設立され、千葉・東京に4店舗を持つ。洗剤を一切使用せず、スーパーアルカリイオン水のみで洗う、アレルゲンフリーのコインランドリーに特化している。宅配便の再配達問題解決に、コインランドリーが貢献できるとの判断で設置に至った。店舗の拡大と並行して、宅配便ロッカーの設置も進める。

 生活スタイルの変化により、24時間営業の大型コインランドリー店は増加傾向にある。営業時間が長いため、宅配便ロッカーとの親和性は高い。今後新たに名乗りを上げるコインランドリー企業も出てくることが予想される。

 現在宅配便の受け取りインフラとしてはコンビニがあげられるが、宅配業者や利用ショップによって、受け取り可能なコンビニが限定されている。「PUDOステーション」のように1か所で複数の宅配業者の荷物を受け取ることができるのは、利用者にとっても利便性が高まるのは間違いない。(記事:高橋珠実・記事一覧を見る

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