川崎重工、海自にMCH/CH‐101ヘリの最終号機を納入

2017年3月30日 08:22

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MCH/CH-101。(川崎重工業発表資料より)

MCH/CH-101。(川崎重工業発表資料より)[写真拡大]

 川崎重工業は、海上自衛隊からの発注を受け2006年から納入していた掃海・輸送ヘリコプターMCH/CH-101の最終号機となる13号機目、「MCH-101」の第51航空隊への納品を完了したと発表した。

 MCH/CH-101とは、「アグスタウェストランドAW」と呼ばれる、英国のウェストランド社とイタリアのアグスタ社が共同開発した(両社は2000年に合併した)汎用ヘリコプターの日本での呼称である。

 大量の機材を搭載して長大な距離を飛ぶために、ヘリコプターとしては大型の機体となっているが、艦載機としても運用が可能である。なお、海上自衛隊も川崎重工もそのような事項の詳細についてむろん公表はしていないが、アグスタウェストランドAW自体には、対潜魚雷、対艦ミサイルの搭載も可能なモデルも存在している。

 川崎重工は2003年にEHインダストリーズ社(現レオナルドMW社)とライセンス契約を締結、自社でMCH/CH-101を製造してきた。

 2009年度からは定期修理、2015年度からはそれに加え技術支援・部品補給も含めた契約を結んでいる。

 またこのヘリコプターの一部機体は、2009年から、砕氷船「しらせ」に搭載され、南極観測支援ヘリコプターとして運用されている。

 公開されている主要性能諸元は以下の通り。

■全長

 22.8メートル(胴体19.5メートル)

■全幅

 18.6メートル(胴体5.1メートル)

■全高

 6.6メートル

■乗員

 4名

■最大全備重量

 1万5,600キログラム

■最大速度

 時速約278キロメートル

■エンジン型式

 サフラン・ヘリコプター・エンジンズ社 RTM322

■最大連続出力(軸馬力)

 2,270馬力×3基(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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