行きは北海道新幹線、帰りはJAL。旅行パック続々

2016年3月6日 18:48

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

 3月26日に迫った北海道新幹線(新青森-新函館北斗)開業を前に、いつもは鉄路vs空路として対比されるJR東日本と日本航空(JAL)が手を組んだ。大手旅行代理店各社と協力して、片道新幹線・片道航空機利用の首都圏発の旅行商品を発売する。JALでは「これまでにはなかったキャンペーン商品」としている。

 鉄路と空路が比較される観点は、所要時間と料金であることが多い。北海道新幹線の東京-新函館北斗間の所要時間は最短で4時間2分(上り1本、下り2本)。片道普通料金は2万2,690円。旅客輸送界には「4時間の壁」と呼ばれるものがある。新幹線の乗車時間が4時間を切ると空路に対して優位性が高まるということだが、その点では北海道新幹線は極めて微妙な状況にある。

 一方、空路では搭乗時間は1時間半程度、片道普通料金は3万7,890円(JAL:3月26日)。所要時間では、空港までのアクセスに手間を感じる利用者もいるが、少々新幹線に分が悪い。料金は鉄路・空路お互いに早期予約など様々な割引設定をしている。

 そこで、今回発売される旅行商品は、お互いのいいところを出しながら観光客を増やそうというもの。鉄路と空路を組み合わせることで、例えば往路は鉄路で旅情を楽しみ、帰りは現地での時間をより楽しんだ後に空路を利用するといった利用法を提案している。

 JALでは「北海道新幹線に乗ってみたいけど、新幹線往復では時間的に制約があるという人々も多い。半日でも多く観光してもらえれば」と起こるであろう開業特需に期待している。

 旅行代理店でのパック商品は、2泊3日が主流で、料金は時期や付帯サービスなどにより差があり、4万円弱から9万円以上まで。宿泊費込みでダイナミックな旅行ができると思えば、面白い企画かもしれない。(編集担当:城西泰)

■関連記事
道内空港民営化方針の知事表明を歓迎 菅長官
地域で違う人気のクルマ 軽自動車派の東北と九州 首都圏ではステーションワゴンがトレンド
震災から5年 「東日本大震災」関連倒産は累計1,698件に
北海道新幹線開業まで1カ月、まずはホロ酔いで盛り上げる?
国内旅館業好調、インバウンドで明暗も

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事