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投資会社「500 Startups」が日本に進出
シリコンバレーに拠点を置く「500 Startups」は9月8日、日本における投資活動を本格化するため、3000万ドル(約36億円)の資金規模を目標とするファンド「500 Startups Japan, L.P.」を設立すると発表した。
2010年に設立された500 Startupsは、過去5年間にインターネット企業を中心に世界50ヵ国1200社以上に出資してきた。ソフトバンク<9984>が出資したGrabtaxiや、KDDI〈9433〉が提携するTwilio、Credit Karmaなどを輩出してきた。
500 Startupsは、米国だけではなく、韓国で「500 Kimchi」、東南アジアで「500 Durians」、タイで「500 TukTuks」などを設立し、グローバルに投資活動を行っている。
「500 Startups Japan, L.P.」の代表に就任したジェームズ・ライニー氏は、直前までディー・エヌ・エー〈2432〉でベンチャー投資を担当していた。同氏が12年に立ちあげたパブリッシングプラットフォーム「STORYS.JP」からは、複数の書籍化が実現し、そのうちの一つ「ビリギャル」はAmazonベストセラー1位の大ヒットを記録した。
これまで、500 Startupsは、日本では翻訳サービスのgengo(ゲンゴ)や、ソーシャルチケッティングサービスのPeatix(ピーティックス)、 クールジャパン関連商品輸出のTokyo Otaku Mode、 新世代電動車椅子のWHILLなどに出資してきたほか、多くのインキュベーターとの提携してきた。
日本国内で、政府によるベンチャー支援体制の強化、大企業によるスタートアップの買収や提携が広まりつつあるのに対応して、本格的に日本市場に進出する。
同社は、シリコンバレーの最先端の知見をリアルタイムに日本に届けること、日本のスタートアップを世界に発信すること、500 Startupsの強力なネットワークを日本の優秀な起業家に繋ぐことを目指している。500 Startupsの進出により、日本におけるベンチャー投資は新たな時代をむかえると言っていいだろう。(編集担当:久保田雄城)
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