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関空の運営権、オリックス・仏空港運営企業の連合が1次入札通過
12日、新関西国際空港会社は関西国際空港と大阪(伊丹)空港の運営権売却(コンセッション)で、オリックス<8591>とフランスの空港運営会社ヴァンシ・エアポートの企業連合が1次入札を通過したとの発表を行った。売却先は具体的な事業計画を審査する2次入札後に決定されるが、現時点で競合する企業グループがないことから、オリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合を前提に手続きを進める。
1次入札は5月22日行われ、オリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合以外にも、海外の空港運営会社2社の計3社が応募したが、海外の空港運営会社2社は国内でのパートナー企業を見つけることができなかったため、要件を満たせず1次入札を通過できなかった。
2次入札は当初の予定では6月15日に行われるとなっていたが、企業連合の構成や事業計画の作成に時間がかかるとみて、これを9月18日延期。これにより優先交渉権者の選定や基本協定の締結も11月ごろとなる。その後の運営権の設定、契約締結は12月ごろ、新会社への事業移管は3月末になる模様だ。
オリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合は9月18日に延期された2次入札に向けて、新関西国際空港会社と運営条件などの交渉に入る。ただし、破談にならない限りは運営権を得る見通しだ。オリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合は2次審査までに新関西国際空港の資産査定を実施し、確定した入札額と事業計画を提出する。また今後は、オリックスとヴァンシ・エアポートの連合下に新たな企業が参集する可能性もある。
競合する企業グループもないため、このままいけばオリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合に運営権を売却する前提で手続きが進められるが、総額2兆2000億円以上の運営権対価や45年間という運営期間の長さなどが運営上の懸念材料になるという見方もあることから、新関西国際空港会社とオリックスとヴァンシ・エアポートの企業連合の間で激しい条件交渉が行われるのではないかとみられている。(編集担当:滝川幸平)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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