洗濯槽の悪臭の原因はマイコバクテリウム属の菌―ライオン

2015年4月30日 16:19

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洗濯槽裏のバイオフィルム(ライオンの発表資料より)

洗濯槽裏のバイオフィルム(ライオンの発表資料より)[写真拡大]

 ライオンは30日、“カビ臭い”洗濯槽の悪臭の原因は、洗濯槽裏のバイオフィルムに存在するマイコバクテリウム属の菌が主原因であることを世界で初めて解明したと発表した。最先端の遺伝子解析技術を用いたという。

 近年、家の中のイヤなニオイを気にする人は多く、なかでも「洗濯槽の“カビ臭い”ニオイ」は、生活者の約4割が気にしているという(同社調べ)。ライオンのファブリックケア研究所と分析技術センターは、洗濯槽からの悪臭の発生原因を明らかにするための研究を行った。

 次世代シークエンサー法という最先端の遺伝子解析技術を活用し、洗濯機裏に存在する菌の実態解析を行った。家庭で 2~15 年使用した洗濯機 14 台から回収したバイオフィルムに存在する菌を解析した結果、すべてのバイオフィルムから、マイコバクテリウム属の菌が検出された。

 次に、マイコバクテリウム属の菌と洗濯槽の悪臭の関連性を検証する実験を行った。マイコバクテリウム属の菌を培地上で培養したところ、バイオフィルムの構成成分である多糖の量が増えるとともに、悪臭の原因物質である硫黄化合物の発生量も増加することがわかったとしている。

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