日清食品HD、「ぼんち揚」のぼんちに3割出資 菓子事業を強化

2014年2月5日 13:22

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 日清食品ホールディングスは4日、ぼんちの株式30%を取得し、資本業務提携すると発表した。流通網の相互活用や海外での米菓展開などを図る。

 同社によると、今回の提携によるシナジーとして、短期的には、既存の菓子事業(シリアル、ビスケット、クッキー、チョコレート菓子、スナック菓子)に含まれないぼんちの米菓を新たにラインナップに加えることで、流通網の相互活用による成長加速を見込んでいるという。

 また、即席めん事業も含めた日清食品グループの営業力を活かすことで、ぼんち社製品に関し、関東を中心としたカバーエリアの拡大と、配荷店舗数の大幅な増加を実現できるという。

 製品開発の面では、ぼんちの米菓技術と日清食品グループの「揚げ」「焼き」「乾燥」などの食品加工技術を融合することを図る。

 中長期的には、健康志向の高まりなどによって米菓需要の拡大が見込まれる海外市場で、米菓の展開を目指す。特に、新興国のように、消費財の販売比率がチェーン小売よりも個人商店が高いマーケットでは、菓子は即席めんと同じ販路で販売されており、営業機能の共有化で海外事業の収益性向上を見込む。

 ぼんちは、関西で高い知名度を持つ「ぼんち揚」のほか、「味かるた」「辛子明太子 大型揚げせん」といったヒット商品を持つ老舗米菓メーカー。

 日清食品グループは、即席めんとグローバルでのシナジーが見込める菓子事業を成長分野として位置づけており、日清シスコと、湖池屋を傘下に持つフレンテで菓子事業を展開している。

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