東芝、ブラジル・リオデジャネイロ州近郊線電車向け電気品を約60億円で受注

2013年6月27日 13:38

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 東芝は27日、中国の商社である中国機械進出口(集団)有限公司と、車両メーカーの長春軌道客車の2社で構成されるコンソーシアムから、ブラジルのリオデジャネイロ州交通局が運営するリオデジャネイロ州近郊線電車向けに60編成240両分の電気品を受注したと発表した。受注金額は約60億円。

 今回受注した電気品は、VVVFインバータや牽引モーターなどの車両牽引用主回路システム、車内照明や車載空調用の補助電源システム、車両情報システムなどで、今年9月から2014年12月までに順次納入する予定。東芝は、これまでもリオデジャネイロ州近郊線電車向けに50編成200両分の電気品を納入しており、今回の受注はこれらの実績を通じた同社製品の信頼性などが高く評価されたもの。

 ブラジルでは、2014年のサッカーワールドカップや2016年の夏季オリンピック開催を控え、政府による経済成長加速化プログラムにより、資源、発電や送電などのエネルギー分野や道路、鉄道などの輸送分野などに対して投資が行われる計画。慢性的な市内交通渋滞の解消は急務であり、鉄道分野においてはサンパウロ、リオデジャネイロといった大都市を中心に新線建設の計画を多く有し、またその他地方都市においても経済成長加速化プログラムを活用した鉄道インフラ整備が数多く計画されている。政府による第二次経済成長加速化プログラムにおいては、鉄道分野で2011年から2014年までに260億ドルを超える予算が計上されている。

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