伊藤忠と三井物産、豪鉄鉱山の新規権益を約1425億円で取得

2013年6月21日 13:12

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BHPビリトンとの鉄鉱石JV、及びジンブルバー鉄鉱山の位置図(画像:伊藤忠商事)

BHPビリトンとの鉄鉱石JV、及びジンブルバー鉄鉱山の位置図(画像:伊藤忠商事)[写真拡大]

 伊藤忠商事と三井物産は21日、大手資源会社の豪英BHPビリトンの鉄鉱石事業の一部であり、西豪州に位置するジンブルバー鉄鉱山を開発しているBHP Iron Ore Jimblebar社の株式を取得することで合意し、本日関連契約書に署名したと発表した。

 株式取得後の権益比率は伊藤忠商事8%、三井物産7%、BHPビリトン85%となる。取得総額は伊藤忠商事約8億ドル(約760億円)、三井物産約7億ドル(約665億円)。なお、伊藤忠商事と三井物産は、ジンブルバー鉄鉱山に関連して今後発生する開発費用についても、持分権益比率に応じて負担する。

 ジンブルバー鉄鉱山は西豪州ピルバラ地域のNewmanより東41km地点に位置し、年産3500万トン体制に向け現在開発中であり、5500万トン体制への更なる拡張の可能性も検討されている。同鉄鉱山は豊富な埋蔵量を有しており、今後更なる鉱量増加が期待される大型優良鉄鉱山。操業はコスト競争力に優れる高品位鉱を生産する大規模露天掘。

 伊藤忠商事と三井物産はBHPビリトンと共に、西豪州でマウント・ニューマン、ヤンディ、マウント・ゴールズワージィの3つの鉄鉱石JV(ジョイントベンチャー)を長年にわたって運営しており(各々の権益比率は、BHPビリトン85%、伊藤忠商事8%、三井物産7%)、ジンブルバー鉄鉱山にて採掘された鉄鉱石はこれらJVが保有する既存の鉄道、港を使用して出荷される。なお、これら3つのJVの2012年度の出荷量は約1億8000万トンであり、現在年間出荷量2億2000万トン(ジンブルバー鉄鉱山3500万トンを含む)体制への拡張を進めている。

 伊藤忠商事と三井物産は、中長期的に見込まれる鉄鉱石の世界的な需要増に対応するため、今回の権益取得により西豪州鉄鉱石事業の供給能力を更に拡充していく。

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