倉敷国家石油ガス備蓄基地が完成、JOGMECが建設

2013年3月26日 18:22

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倉敷基地地上部全景(写真:JOGMEC)

倉敷基地地上部全景(写真:JOGMEC)[写真拡大]

  • 地下タンク 長さ:(488m~640m)×4列、総延長2.2km、地表からの深さ:約165m~約189m(写真:JOGMEC)

 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が経済産業省の委託を受けて岡山県倉敷市に建設していた「倉敷国家石油ガス備蓄基地」が完成したことに伴い、経済産業省及びJOGMECは3月28日に、倉敷基地内において完成記念式典を執り行う。

 倉敷基地は、1992年の石油審議会石油部会液化石油ガス分科会の報告を受けて建設が計画された全国5か所の国家石油ガス備蓄基地(七尾基地:石川県七尾市、福島基地:長崎県松浦市、神栖基地:茨城県神栖市、波方基地:愛媛県今治市、倉敷基地:岡山県倉敷市)のうちの一つ。

 倉敷基地は、2000年12月の立地決定後、2001年6月より埋立て造成工事に着工し、その後、旧石油公団の出資を受けた日本液化石油ガス備蓄株式会社が2002年7月に作業トンネル工事に着工、2003年10月からは地下貯槽工事に着工した。2004年2月の国家備蓄事業の体制移行により、同社の事業を承継したJOGMECが経済産業省からの委託事業として建設工事を継続し、2006年4月からは設備建設工事に着工するなど段階的に建設工事を進め、2013年3月15日に無事竣工した。

 倉敷基地の特徴は、地表面から165~189m下の岩盤内にトンネル形状の空洞を設け、これを貯槽とし、周囲の地下水圧により常温の石油ガス(LPガス)を封じ込める、LPガス備蓄では日本初となる「水封式地下岩盤タンク方式」を採用していること。また、一つの貯槽としての貯蔵容量40万トンは世界最大規模となっている。

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