シャープがサムスン電子ジャパンと資本提携、約104億円の出資を受け入れ

2013年3月6日 18:02

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 シャープは6日、本日開催の取締役会において、液晶パネルの供給先である韓国のSAMSUNG ELECTRONICS CO., LTD.(サムスン電子)との協業関係を強化するため、サムスン電子の日本法人であるサムスン電子ジャパンを割当先とした第三者割当による新株式の発行を行い、サムスン電子ジャパンとの間で資本提携を行う旨を決議したと発表した。

 シャープはサムスン電子ジャパンより約104億円の出資を受け入れ、出資後の議決権ベースで3.08%(総発行株式数ベースで3.04%)の新株式を発行する。

 シャープによると、今回の第三者割当増資の目的は、液晶事業分野におけるシャープとサムスン電子の企業価値の向上に向け、両社の信頼関係を構築するとともに、シャープの自己資本を増強することにあるという。

 シャープは従来よりサムスン電子に液晶パネルを供給してきたが、今回の資本提携により協業関係をさらに強化し、大型テレビ向け液晶パネルおよびノートパソコン等モバイル機器向け中小型液晶パネルを、長期的・安定的かつタイムリーに供給していく。

 今回調達する資金の具体的な使途としては、「液晶ディスプレイの高精細化のための新規技術導入」に69億円、「タブレット端末や高精細ノートパソコンといったモバイル機器関連の液晶製造設備の合理化等に係る投資等」に約32億円を投じる予定。

 シャープは、「今回の資本提携により、経営の中核をなす液晶事業の収益基盤を確固たるものにしていく」とコメントしている。

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