日清製粉、全米9位の製粉会社を買収 先進国最大の製粉市場に進出

2012年2月27日 18:50

印刷

 日清製粉グループ本社は27日、米国の製粉会社であるMiller Milling Company(ミラー・ミリング社)の全持分を取得する持分譲渡契約を締結したと発表した。取得価額は1億2,200万ドル(約98億円)の予定。日清製粉は、グループの成長・拡大に向け海外事業の推進を最優先事項と捉え、海外において事業拡大に取り組んできたが、今回、ミラー・ミリング社の買収を通じ、先進国最大の製粉市場である米国に進出する。

 ミラー・ミリング社は、米国の東部及び西部の消費地に近い地域に2工場を擁し、豊富な経験と優れた技術を有する全米9位の製粉会社で、パスタ、ベーカリー製品及びトルティーヤの各用途向けの小麦粉を主体に事業を展開している。日清製粉はミラー・ミリング社の既存の事業基盤に加え、日清製粉グループの製粉事業の強みである卓越した開発力・技術力、安定した品質の小麦粉供給力等を生かし、新たな市場を開拓することにより、更なる事業の拡大を図る方針。

 また、日清製粉グループは既に北米において、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のロジャーズ・フーズ社(小麦粉、プレミックスの製造・販売)等を展開しているが、ミラー・ミリング社の買収を通じ、新たに米国で製粉事業を展開することによりグループでシナジーを発揮し、北米における事業拡大を加速する。

 なお、今回の買収により、日本にとって最大の小麦供給国である米国で実際のビジネスを通じて小麦関連情報を直接入手できること、及び原料小麦が自由に取引されている米国において小麦・小麦粉ビジネスに本格的に取り組むことができることなどメリットは多い。日清製粉はこれについて、「今後グローバルな市場で製粉事業の展開を目指している当社にとって、非常に有意義であると考えている」とコメントしている。

関連記事