リクルート、2012年のトレンド予測を発表 旅行領域では「ご当地イズム」

2012年1月11日 18:47

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 リクルートは10日、旅行領域・住宅領域・日常消費領域・美容領域・進学領域・就職領域における2012年のトレンドを表すキーワードをまとめ、2012年のトレンド予測を発表した。

 旅行領域のキーワードは「ご当地イズム」。震災をきっかけに、「日本を誇る」、「リアリティを重視する」消費が活性化 。各地域の個性に注目が集まり、旅行はより「地域生活」への関心、"ご当地イズム"が高まると予測している。2012年の旅行マーケットではご当地グルメ、ご当地キャラのお土産、ご当地美女探し、ご当地の日常生活を体験など「気軽にリアルにご当地体験」が人気になると予測している。

 住宅領域のキーワードは「職近・親近(しょくちか・おやちか)」。震災での「帰宅難民」体験から首都圏の若い共働きファミリーの家の選び方として、子供との距離の近さと、経済合理性の両方を実現できる形が注目されている。都心コンパクトマンション・共育二世帯住宅といった「職近・親近」を重視した住まい選びが住宅マーケットの新たな兆しになると予測している。

 日常消費領域のキーワードは「ネタおすそわけ消費」。ソーシャルメディアの急拡大、友だち関係のプライオリティが非常に高い若者世代の増加を背景に、ソーシャルメディア上でも「角の立たない自己PR」と、リアルな世界と地続きの「人付き合い」を迫られる世の中が到来。若者たちは友人関係を維持するために自らのキャラに応じた、すべらないネタを"おすそわけ"すべく消費行動に走ると予測している。

 美容領域のキーワードは「綺麗男(きれお)」。美容はこれまで女性ならではのものというイメージだったが、20代男性中心に関心が高い傾向にある。肌・髪・ひげ・ボディの清潔度を保ち、気持ちよく過ごしたいという欲求が高く、今後は"美容=女子のモノ"という意識に薄らぎが進み、男性においても身だしなみとしての「美容」が当たり前化していくと予測している。

 進学領域のキーワードは「学内志塾」。大学進学率が50%を超え、日本の大学は「ユニバーサル化」(大衆化)時代へと移っている。少子化により大学間の競争が激化する一方、学生の中でも大衆化した既存の大学の仕組みだけでは満足しない志の高い、いわゆる"吹きこぼれ"層が存在する。そこで、さまざまな大学で、大学の"志"と学生の"志"を満たす、 少数精鋭でリーダーを育成する幕末の私塾のような 『志塾』を新設する動きが相次ぐと予測している。

 就職領域のキーワードは「セカ就(せかしゅう)」。「内向き」、「安定志向」と言われがちな学生たちに、新たな兆し。ビジネスのグローバル化が、新たなフェーズを迎えている実態を正面から受け止め、世界で活躍する人材を目指した研鑽を始めている。就職における企業選びにおいても「グローバルで通用する力が身につくか」が重視されつつあり、2012年はいよいよ、学生たちの「世界進出」を前提にした企業選びが本格化すると予測している。

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