凸版印刷とTSS、次世代サイネージ・システムを開発

2011年12月27日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 凸版印刷とITソリューションの開発を行うグループ企業であるトッパンシステムソリューションズ(以下 TSS)は共同で、ADK(Android Open Accessory Development Kit)を活用し、センサーやLEDパネル、イルミネーションといった外部入出力機器を無線コントロールできる次世代サイネージ・システムを開発した。

 同システムではAndoroid端末をサイネージの表示装置とするとともに、ADKを活用して外部入出力機器のコントロールを可能としている。さらに、メッシュネットワーク構築が可能な無線通信規格ZigBee(ジグビー)を採用。サイネージから離れた場所にある各種センサーなどの機器も無線操作を可能としている。

 大きなメリットとしてはADKの採用により、デバイスドライバー開発が不要となり、従来と比べ、半分以下の開発コストの削減および汎用化が実現。また、無線通信規格ZigBeeの利用による低電力化により、低コストで外部入出力機器の運用が可能になるという。さらに従来のデジタルサイネージでは、動画配信や画面のタッチ操作などの端末上でのプロモーションに限定されたが、外部のセンサーやLEDパネル、イルミネーションなどの表示機器を無線で連動して制御できることにより、店舗全体の効果的なプロモーションが行えるという。また、1台のAndrod端末を親機として、インターネットと接続し、その他のAndroid端末や外部制御機器を子機とすることで、従来であれば複数台分の通信費が必要であったものが1台分の通信費で対応。メッシュネットワークにより、電波の届きづらい地下の店舗へ表示機器を設置することも可能となっている。

 同システムは、凸版印刷とTSSが情報技術の進歩にいち早く対応するために立ち上げた、技術開発組織「TSSラボ」が開発したもの。「TSSラボ」はスマートデバイスやクラウド、ソーシャルメディアなど最新技術を活用した、様々なソリューションの研究開発を行っている。具体的には、Android端末のNFC対応システムの実現などをすでに実施しているという。

 今後も凸版印刷とTSSは、同システムを流通店舗でのサイネージ利用や各種イベントなどへの展開に向け開発をすすめていく予定となっている。

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