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共同印刷、香りや薬効を逃がさない「非吸着性フィルム」を開発
香りや薬効をにがさず、ヒートシール性をもつ「非吸着性フィルム」 (画像提供:共同印刷)[写真拡大]
共同印刷は4日、非吸着性・保香性・ガスバリア性などの機能性と、従来は融合させるのが困難だったヒートシール性との両立を実現した「非吸着性フィルム」を開発したと発表した。
「非吸着性フィルム」は、非吸着性樹脂のEVOHと、ヒートシール性をもつポリオレフィン樹脂をポリマーアロイ化する、同社独自の混錬技術の確立により製品化に成功した。
特長は、ヒートシール性能と、内容物の成分がフィルム(容器)に吸着せず、製品の香りや薬効を逃がさない高い保香性・ガスバリア性を両立させた点。
これにより、医薬品や化粧品などの有効成分を失わない直接包装が可能となった。また、素材となる樹脂本来の柔軟性を生かしたフィルム形状以外の包装材などへの展開のほか、同社のオリジナル製品である、酸素を吸収する「オキシキャッチ」や湿度を吸湿する「モイストキャッチ」などと組み合わせることで、顧客のニーズに合わせた包装材の提供も可能となる。
今後は、医薬品や食品、化粧品、農薬や有機溶剤含有製品などを取り扱う顧客を中心に、「非吸着性フィルム」を積極的に提案し、拡販に努めるという。各業種のニーズを探りながら生産体制の確立に向けた技術開発を進め、2012年度中の市場参入を目指す方針。
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