キリン、ブラジルのビール大手を2000億円で買収

2011年8月2日 12:27

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スキンカリオールのウェブサイト、アルコール飲料製品の紹介ページ。キリンホールディングスは2日、ブラジルの飲料大手スキンカリオール・グループの株式50.45%を39.5億レアル(約1,988億円)で取得することで合意したと発表した。

スキンカリオールのウェブサイト、アルコール飲料製品の紹介ページ。キリンホールディングスは2日、ブラジルの飲料大手スキンカリオール・グループの株式50.45%を39.5億レアル(約1,988億円)で取得することで合意したと発表した。[写真拡大]

 キリンホールディングスは2日、ブラジルの飲料大手スキンカリオール・グループの株式50.45%を39.5億レアル(約1,988億円)で取得することで合意したと発表した。人口増加や経済成長を背景に市場の拡大が見込まれるブラジルで事業基盤を獲得する。

 スキンカリオール・グループは、ビール事業ではブラジル第2位で、「Nova Schin(ノヴァ・スキン)」、「Devassa Bem Loura(デバッサ・ベムローラ)」などのブランドを製造・販売する。主力ブランド「Schin(スキン)」「Skinka(スキンカ)」などのブランドを製造・販売する清涼飲料事業も展開しており、炭酸飲料事業はブラジル第3位。2010年12月期の連結売上高は56億6,500万レアル(約2,852億円)。

 また、同グループは、ブラジル全土にわたる販売網や国内13カ所の最新鋭の製造設備など、ブラジルで事業展開を進めるための「最適なプラットフォームを有している」(同社)。キリンは今回の株式取得で、同グループのもつブランドに、キリングループの技術力や商品開発力、リサーチ・マーケティング力などを導入し、同グループの成長加速を目指すとしている。

 株式の取得は、スキンカリオール・グループ株式の過半数を保有する持株会社アレアドリから行い、同社発行済株式の100%である3億540万株を39.5億レアル(約1,988億円)で取得する。

 キリンは長期経営構想で、アジア・オセアニアを中心とした事業戦略を推進しているが、今後のさらなる成長に向けて、新たな市場での事業展開の機会を探索していくとしている。

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