世界スマートフォン市場、搭載OSでグーグルがノキア抜きトップに

2011年2月1日 13:14

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カナリスが公開した2010年10-12月期の世界スマートフォン市場のシェアを示す表

カナリスが公開した2010年10-12月期の世界スマートフォン市場のシェアを示す表[写真拡大]

 英調査会社カナリス(Canalys)が31日発表したレポートによると、2010年10-12月期のスマートフォン世界市場で、米グーグルのアンドロイド(Android)搭載機の出荷台数がOS別でトップとなった。

 アンドロイド搭載スマートフォンの10-12月期の出荷台数は3,290万台で、前年にトップだったノキアのシンビアン(Symbian)搭載機の3,100万台を上回った。メーカー別の出荷台数ではノキアのシェアが28%で首位を保った。

 10-12月期のスマートフォン市場全体の出荷台数は1億120万台で、前年比89%増の大幅な成長を遂げた。

 カナリスによると、アンドロイド搭載スマートフォンは、韓国のLG電子、サムスン、台湾のエイサー、HTCなど多数のベンダーに採用されたことが出荷台数を押し上げた。HTCとサムスンを合計すると、アンドロイド搭載スマートフォン出荷台数の45%を占めるという。

 カナリスのバイスプレジデント兼主席アナリストのChris Jones氏は「2010年はスマートフォン市場にとってすばらしい年だった」「2011年は、ベンダーがデュアルコアプロセッサやNFC(近距離無線通信技術)、3Dディスプレイなど新しい技術を採用することで製品の差別化によって付加価値を保つための競争が激化するだろう」と分析している。

 地域別では、欧州、中東、アフリカの出荷台数が総計3,880万台で前年比90%増加した。ノキアが欧州、中東、アフリカ、アジア・太平洋で首位を保ったが、中南米ではリサーチ・イン・モーション(RIM)がノキアを上回って首位となった。

 米国は国別の出荷台数が引き続き最大で、第2位の中国の2倍以上だった。ベンダー別では、RIMが8月に発売した新モデル「BlackBerry Torch」の効果などでアップルから首位を奪い返した。3位はHTCが維持した。

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