世界タブレット端末市場、10-12月期に45.1%拡大:iPadが約9割占める

2011年1月20日 13:23

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アップルのタブレット端末「iPad」(<a href="http://www.flickr.com/photos/smemon/5171518129/" Target="_blank">“ipad” by smemon87</a>)

アップルのタブレット端末「iPad」(<a href="http://www.flickr.com/photos/smemon/5171518129/" Target="_blank">“ipad” by smemon87</a>)[写真拡大]

 米調査会社IDCは18日、2010年7-9月期のメディアタブレット(タブレット端末)の出荷台数が480万台と、4-6月期からで45.1%拡大したと発表した。米アップルの「iPad」が出荷台数の9割近くを占め、世界的な需要がメディアタブレット市場の拡大を牽引したという。

 IDCのモバイル関連機器リサーチ・ディレクターのSusan Kevorkian氏は「メディアタブレット市場の急速な発展は10-12月期にも継続し、新製品・サービスの導入、流通経路の拡大、価格競争、消費者や企業による新規用途での試験などで今後の勢いはさらに加速する」と述べている。

■タブレット端末市場の今後の見通し
 同社によると、2010年の出荷台数は約1,700万台となる見込み。2011年には4,460万台に拡大し、そのうち米国は40%を占めると見られる。2012年には7,080万台まで拡大すると予想している。同社は、2011年の市場成長が、デバイスベンダーのメディアタブレットの導入、価格・機能競争、消費者と企業双方からの堅調な需要によって牽引されるとしている。

■電子書籍リーダーの出荷台数
 電子書籍リーダーの7-9月期の出荷台数は270万台で、4-6月期比で40%増加した。米国はそのうち4分の3近くを占めている。

 ベンダー別では、アマゾン(Amazon)の出荷台数が114万台でシェア1位の41.5%、パンデジタル(Pandigital)が44万台でシェア2位の16.1%、バーンズ・アンド・ノーブル(Barnes and Noble)が42万台でシェア3位の15.4%、ソニーが23万台でシェア4位の8.4%となっており、アマゾンが他社を大きく引き離している。

■電子書籍リーダーの今後の見通し
 IDCによると、電子書籍リーダー市場については、2010年の出荷台数予想が1,080万台で、米国はそのうち72.4%を占める。

 今後の見通しとしては、2011年には1,470万台、2012年には1,660万台に拡大すると予想。同市場の拡大は、電子ペーパーデバイスベンダー間の価格競争、カラーディスプレイの導入、電子書籍と多様なジャンル・言語のコンテンツ配信の拡大に支えられるという。

■メディアタブレットの定義
 IDCの定義によると「メディアタブレット」は、タブレット形状で5インチ~14インチのカラーディスプレイ、アップルのiOSやグーグルのアンドロイド(Android)などの“軽量”OSを搭載したデバイス。PC向けOSを搭載した「タブレットPC」と区別している。

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