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2025年度の倒産件数は4年連続で増加、今後も増加傾向か 東京商工リサーチ
東京商工リサーチが2025年3月の「全国企業倒産」を発表。人手不足、コスト増、金利上昇に加えて、中東情勢の悪化により、今後も倒産が増える可能性が高いとしている。
【前年度は】2024年度の倒産件数は1万144件 11年ぶりに1万件超え 東京商工リサーチ
■企業倒産件数は4カ月連続で前年同月上回る
8日、東京商工リサーチが2025年3月の「全国企業倒産」を発表した。全国企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は前年同月比8.32%増の924件となり、4カ月連続で前年同月を上回った。
また3月の負債総額は同16.50%増の1,148億6,200万円となり、3カ月ぶりに前年同月を上回った。主な大型倒産企業は、ゴルフ場経営の三河カントリークラブ(負債額:120億円、以下同じ)、ホテル運営などのルネッサンス(35億6,500万円)、不動産賃貸業の寺尾温泉(34億5,900万円)、建築業のタイコウハウス(34億2,400万円)、飲食店等運営のアサヒフード(30億円)など。
発表によると、新型コロナを発端とする企業への悪影響は落ち着いたものの、業績の回復が遅れている企業が多く、さらに中東の不安定要因が加わったことで、倒産件数や負債額の押し上げにつながったようで、今後も業績の厳しい企業に向けた新たな支援の徹底が急務としている。
■10産業中8産業で前年同月上回る
産業別の倒産件数は10産業中8産業で前年同月を上回った。倒産件数が最も多かった産業はサービス業他の309件(前年同月比:4.39%増、以下同じ)。次いで建設業が175件(10.75%増)、小売業が118件(37.20%増)、卸売業が102件(2.00%増)と、ここまでが倒産件数で100件超え。
以下は製造業が96件(10.28%減)、情報通信業が46件(2.22%増)、不動産業が33件(37.50%増)、運輸業が29件(20.83%増)、農・林・漁・鉱業が14件(40.00%増)、金融・保険業は2件(33.33%減)となっている。
都道府県別で最も倒産件数が多かったのは大阪府の139件。次いで東京都の138件で、この2都府が100件超え。以下は神奈川県が59件、兵庫県が52件、埼玉県が40件、福岡県が39件、愛知県が38件、京都府が37件と続く。反対に倒産件数が少なかったのは、大分県が1件、鳥取県、香川県、宮崎県が各3件、岩手県、島根県、長崎県が各4件だった。
■2025年度の企業倒産は4年連続で前年上回る
同日、東京商工リサーチが2025年度(2025年4月~2026年3月)の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)を発表した。全国企業倒産件数は前年度比3.55%増の1万505件となり、4年連続で前年度を上回った。また2年連続で1万件を超えている。
一方、負債総額は同33.91%減の1兆5,687億1,500万円となり、4年ぶりに2兆円を下回った。主な大型倒産は、ドローンネット(負債額:1,445億円、以下同じ)、福島建設資材(332億9,000万円)、脱毛サロン経営のMPH(260億円)、中川企画建設(222億2,200万円)、半導体部品製造のJSファンダリ(161億7,900万円)など。
円安による物価高と政策金利の引き上げによる貸出金利の上昇などが要因となり、今後も企業倒産は増える可能性があるという。
■小規模倒産も3年連続で前年上回る
同日、東京商工リサーチが2025年度の負債1,000万円未満倒産について発表した。倒産件数は前年度比0.3%増の536件となり、3年連続で前年度を上回ると共に、2年連続で500件台となった。
倒産に至った原因で最も多かったのは、既往のシワ寄せ・販売不振・売掛金等回収難の「不況型」が同1.3%減の361件で、2年連続で減少した。反対に経営者の経験不足などが原因の「放漫経営」は同38.4%増の72件と、2年連続で増加している。
人手不足やコスト高、金利上昇などといった経済動向に対応しきれない小規模・零細で、開業から年月の浅い企業が、事業を軌道に乗せる前に淘汰されるケースが多いという。さらに中東情勢もあることから、今後も小規模な企業や零細企業の倒産が増える可能性は高い。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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