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パナソニック、リストラ追加も株価は18年ぶりの高値 その理由は?

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●パナソニックがリストラ
パナソニックHD(ホールディングス)が国内外で進めている人員削減の規模が、想定より2000人多い、1万2000人規模となる見通しとなった。
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人員削減増加により、退職金などの構造改革費用が、当初の1500億円から1800億円に膨らむ一方、収益改善効果は1320億円から1450億円に拡大すると見られる。
報道を受けて、5日のパナソニックHDの株価は悪材料出尽くしとの期待からか、前営業日比15%高となった。
不採算事業と人員の整理での株価上昇だけが、市場のパナソニックへの期待なのだろうか?
●2025年5月から打ち出していた人員整理
パナソニックは海外での家電販売が低迷しており、特にテレビ事業は中国勢との価格競争が激しく、国内企業は続々と撤退を余儀なくされている。パナソニックも25年度中にテレビ事業の再編を示唆している。
空調部門に力を入れていたが、これも海外でダイキン工業に大きく後れを取っている。
かつては世界1位のシェアを誇っていた車載電池も、中国勢や韓国勢の追い上げにあっており、主要顧客だったテスラの販売不調にも大きな影響を受けている。
そもそもソニーや日立に比べて構造改革が遅れており、収益力に差がついているとの指摘もあった。
●パナソニックが目指す方向性
株価は、人員削減を打ち出した2025年5月の底値から約40%上昇している。リストラは一般的にはネガティブイメージが強いが、パナソニックのような黒字でのリストラは、好感されることが多い。
パナソニックは生成AIデータセンター向けに使われる蓄電システムが好調で、メキシコでは新たな組み立て工場建設を発表しており、8000億円の売り上げを目指している。
航空用電子機器やAIサーバー向けの電子部品も好調である。
リストラというよりは前向きな構造改革との捉え方も可能ではあるが、AIバブルとの指摘があるこのタイミングで、AIに注力することは大きな賭けでもある。
AI需要に陰りが見えた時に、反動で再び大きく売られるリスクもある。
9日の日経平均は、衆院選で与党が大勝したことを受けて大幅上昇したが、パナソニックは微増にとどまった。
悪材料は出尽くしたが、まだまだ見極めは必要だろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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