日東富士製粉が株式分割を発表 分割のメリットは?配当金はどうなる?

2026年2月4日 18:34

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●日東富士製粉が1対4の株式分割を発表

 日東富士製粉(2003 東証スタンダード)は2日、1対4の株式分割を発表した。分割の目的は投資単位あたりの金額を引き下げることによって、流動性の向上並びに投資家層の拡大を図ることである。

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 同社の分割を例に、投資家にとっての株式分割のメリットと、配当金の変動について考察する。

●株式分割を受けるメリット

 株式分割を受ける最も大きなメリットは、保有株式数が増えることである。1対4の株式分割が権利落ちになると株価も理論的に4分の1になるため、株主の資産価値は変わらないが、長い目で見ると資産価値は高くなるケースが多い。

 分割の権利落ちでいったん株価は下落するが、業績が良ければ割安感から上昇に転じる可能性が高いからである。世界的投資家ウォーレン・バフェットがコカ・コーラなど持ち株の度重なる株式分割と増配で巨額の資産を築いたことは、あまりにも有名だ。

●株式分割すると配当金はどうなる?

 初めて株式分割の権利を得る株主にとって、配当金の金額がどうなるかは気になるところだろう。

 日東富士製粉の2026年3月期予想期末配当金は1株140円(年間配当金280円)である。これに対し、株式分割の効力発生日は2026年4月1日であるから、株主には権利確定段階(3月の権利確定日)の配当金(1株140円)がそのまま支給される。

 一方で、4月1日以降に支払われる2027年3月期の中間配当金及び期末配当金は新たな株式数で計算されるため、株数が4倍になった分、配当金は増配がない場合は4分の1になる。

 次期予想中間配当金が1株35円と発表されても慌てる必要はない。株数が4倍になっているので配当金額は4株140円で分割前の基準と同じである。

 もし1株36円になれば、増配されたことになる。期末140円だった配当金が表面上36円に減るが、分割前基準に修正すると144円になるので、これを「実質増配」という。

●日東富士製粉の業績と株価水準

 日東富士製粉の2026年3月期業績は、売上高730億円(前期比0.9%増)、営業利益35億円(同31.3%減)、経常利益41億円(同26.3%減)、当期純利益(同12.7%減)と増収減益の見通しである。

 減益となる要因として、コスト上昇分の価格転嫁が進まなかったことや、老朽化した設備の修繕費増加、外食事業の人件費やコストの上昇などが挙げられる。

 直近株価は7,040円(2026年2月4日終値)で、同株価で算出したPER(会社予想)は20.68倍、PBRは1.31倍(実績)と特に割安感はない。可もなく不可もなくといった株価水準といってよいだろう。

 しかし配当利回りは3.98%(会社予想)と高いので、利回り採算を狙う投資家には魅力的な銘柄といえるかもしれない。(記事:丸山優太郎・記事一覧を見る

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