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米国当局が為替レートチェックか 160円超を強く警戒
23日(米国時間)、米国当局が為替市場に対し、いわゆる「為替レートチェック」を実施したのではないかとの観測が出ている。日米当局が足並みをそろえて円安を強く警戒する姿勢を示した形で、市場では160円を超える円安進行を抑制したい明確な意思が読み取れる。
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レートチェックとは、財務省などの当局が金融機関に対し、実際に為替取引が成立する売買レート水準を具体的に確認する行為を指す。単なる発言によるけん制とは異なり、為替介入を視野に入れた実務的な確認作業である点が特徴だ。
当局が市場の流動性や取引価格を直接把握することで、相場変動への警戒姿勢を明確に示す意味合いを持つ。このため市場では、通常の口先介入よりも一段強い為替警戒のシグナルとして受け止められるケースが多い。
日本政府によるレートチェック自体は、過去にも複数回実施されてきた。ただし米国当局と協調して行われるケースは極めてまれで、今回の対応は異例と言える。市場では「円安を容認しない」という強いメッセージが発せられたとの受け止めが広がっている。
一方で、米国がレートチェックに踏み切らざるを得なかった点は、ドル高・円安がそれだけ深刻な水準に達している裏返しでもある。日米金利差の構造的な要因に加え、米国経済の底堅さがドル買いを促し、円安圧力は依然として強い。短期的な調整が入っても、基調としての円安トレンドは崩れていないとの見方も多い。
今後の為替動向を左右する要因として、2月に予定されている衆院選も意識されている。高市総裁率いる自民党が勝利した場合、積極的な財政出動への期待が高まり、国債増発観測を通じて円の供給増加が意識されやすい。市場では、財政拡張と金融緩和の組み合わせが、再び円安圧力として作用する可能性があるとの指摘も出ている。
2024年に実施されたドル売り・円買い介入は、1ドル=160円前後が水準となっていた。中央銀行が同じ水準で繰り返し介入すると、為替水準の固定化と解釈され、金融市場の自由を損なうことにつながる。このため、円安が165円程度まで加速した場合には、政府・日銀がより強い危機感を持って対応に踏み切るとの見方が強まりつつある。
今回の米国当局によるレートチェックは、円安局面における新たな節目を示した形だ。ただ、構造的なドル高環境が続く中で、当局のメッセージだけで相場を反転させるのは容易ではない。為替市場は今後、政治日程や政策期待、米金融政策の行方をにらみながら、不安定な値動きが続く可能性が高い。(記事:Osaka Okay・記事一覧を見る)
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