いちごオフィスリート投資法人が、保有建築物でCASBEE「Sランク」認証

2025年11月2日 18:34

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 いちご(2337、東証プライム市場)。不動産運用の「心築」事業とREIT運用、太陽光等の発電事業が主力。REIT運用を担う:いちごオフィスリート投資法人(8975、いちごオフィスリート)が10月24日、「CASBEE不動産評価認証の最高評価(Sランク)取得のお知らせ(いちご西参道ビルA頭・B棟)」と題するニュースリリースを配信した。

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 ちなみにいちごオフィスリートは、「保有件数87件」「取得価格合計2197億円」「稼働率97.2%」と斯界の代表的立ち位置にある。それは、収益動向にも反映されている。前25年4月期は「11.0%増収、22.1%営業増益、一口当たり分配金3330円/配当性向100%」。

 CASBEE(キャスビー)不動産認証評価とは、こんな代物。2001年国交省主導で設立された建築環境・省エネルギーに設置された、「建築物環境総合性能評価システム」。認証評価を求める(竣工後1年を経過した)建屋に関しこんな具合に評価される。「S(すばらしい)、A(大変良い)、B⁺(良い)、B(やや劣る)、C(劣る)」の5段階の認証がなされる。

 S・Aの認証を受けた建屋のメリットとして、斯界ではこう受け止められるとされている。

<不動産賃料が高まる。認証を受けていない物件に比べ、平均4.4%程度高値設定が可能>

<各種助成金が受けやすい>

<金融支援や税制で優遇措置が可能になる>

 これまでにも、例えば以下のような建築物が認証を受けている。

 「2005年の愛・地球博パビリオン」-「みなとみらい21地区」-「ゲートシティ大崎」-「竹中工務店東京本店」-「銀座三井ビル」-「リバー平野ガーデンズ」-「日本橋三井タワー」-「三菱倉庫本店」-「獨協大学コミュニティスクエア」etc。

 認証を担う機構のメンバーは、こんなステップを踏んだ「一級建築士」群。

  「申込・受講・受験」-「講習」-「試験」-「合格」-「登録申請」-「登録証明書受理」-「5年毎の更新」。そんなスタッフにより「常時、開発」が続けられ、認証が行われている。その概要は「地球環境・周辺環境に配慮しているか」「ランニングコストに無駄はないか」「利用者にとり快適か」「サステナビリティな建築物か」。

 いちごオフィスリート投資法人の本稿作成中の株価は、96800円。ちなみに10年近く前の修正済み株価は86300円。

 キャスビー「S」認証は、ニュースリリース発信に値しよう・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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