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相場展望5月27日号 米国株: エヌビディア効果で相場上昇も、7月の決算発表期までお休みか? 日本株: 日経平均は戻り一巡、個別銘柄は総じて軟調へ
■I.米国株式市場
●1.NYダウの推移
1)5/23、NYダウ▲605ドル安、39,065ドル
2)5/24、NYダウ+4ドル安、39,069ドル
【前回は】相場展望5月23日号 米国株: 「FRB」は利下げに慎重 vs 「株式市場」は利下げ期待が明確 日本株: 自社株買いで日経平均が支えられる構図、6月3週まで続くか
●2.米国株 : エヌビディアの好決算効果で相場上昇も、7月決算発表期までお休みか?
1)経済指標でインフレ見通しの改善が追い風となり米株式相場は反発
・経済指標
・4月耐久財受注が+0.7%増と、市場予想の▲0.8%減に対して増加した。
・5月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)は69.1と、速報値の67.4から上方修正された。
・長期金利10年物金利が低下し、相対的な割高感が薄れたハイテク株が買われた。
2)今週5/27はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日で、5/24は3連休を控え商いが低調、持ち高調整の売りが見られた
3)米国株は戻り高値を形成し、今後の値動きに注目
・エヌビディアの好決算効果もあり、米国株は大幅反発した。
・7月の決算発表シーズンまでは、好材料が乏しくなるため、株価動向に注意。
●3.米5月総合購買担当者景気指数(PMI)54.4と、2022年4月以来の高水準(ロイターより抜粋)
1)予想は51.1、4月は51.3だった。
2)サービス業PMIが54.8と4月の51.3から上昇。製造業PMIは50.0から50.9に小幅上昇。
3)景況感が高まり、来年の見通しが明るいことを示唆している。しかし、インフレと金利の今後の道筋が不透明ななか、企業は経済見通しについて慎重な姿勢を維持しており、地政学的な不安定さや大統領選挙に対する懸念がある。
●4.米・先週新規失業保険申請21.5万件と減少、2週間の減少幅は昨年9月以来最大(ブルームバーグ)
1)前週比▲0.8万件減少。予想は22.0万件だった。(ロイター)
2)労働市場の底堅さが改めて示唆された。米連邦準備理事会(FRB)による金融引締めの影響で雇用の伸びは鈍化しているが、解雇件数は依然として非常に低水準である。労働市場は引き続き堅調で、失業保険申請件数が炭鉱のカナリアだとすれば、まだ軽い咳も出ていない。
■II.中国株式市場
●1.上海総合指数の推移
1)5/23、上海総合▲42安、3,116
2)5/24、上海総合▲27安、3,088
■III.日本株式市場
●1.日経平均の推移
1)5/23、日経平均+486円高、39,103円
2)5/24、日経平均▲457円安、38,646円
●2.日本株 : 日経平均は戻り一巡し、個別銘柄でも総じて「軟調」な展開に移行
1)日経平均は銘柄別で見ると内容が悪い
・5/23は大幅上昇も、新安値・値下がり銘柄数が多く、半導体関連の寄与で上昇。米国株高との連動が高い値がさ株の上昇も日経平均上昇に貢献。
・5/24は前日の反動安も、新高値銘柄数が増加している点に相場の強弱が明確になった。
・新高値・新安値、値上がり・値下がり数の推移
5/23 5/24
新高値 35 50
新安値 145 150
値上がり 865 599
値下がり 723 1,003
日経平均 +486円高 ▲457円安
2)日経平均は、5月連休後から大幅高の翌日は大幅安を繰り返す展開となっている
・日経平均の直近の推移
・5/07 + 599円高
5/08 ▲632円安
・5/23 + 486円高
5/24 ▲457円安
3)日経平均と東証株価指数(TOPIX)をチャートで見ると、戻りの勢いは減少
・好決算と自社株買いなど株主還元策などの発表を終えており、好材料が乏しくなってきた。
・買い手不在のなか、証券自己部門の売りが続いている。短期筋の海外投資家の場を見た先物買いは散発的にあるが、持続性に疑問がある。
・日経平均レバレッジ上場投信の値動きも、勢いが感じられない。
・上記から、日経平均は下値模索の展開になる可能性があり、注意したい。
・本日5/27は反発が予想されるが、勢いを見極めたい。
●3.2023年の実質賃金▲2.2%減、物価高で2年連続のマイナス=厚労省(時事通信)
1)毎月勤労統計調査によると、現金給与(名目賃金)に物価の変動を反映させた実質賃金は、前年度比▲2.2%となった。
■IV.注目株式(投資は自己責任でお願いします)
・2871 ニチレイ 業績期待
・7912 大日本印刷 業績堅調
・9602 東宝 業績期待
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