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12日の香港市場概況:ハンセン2.2%安で続落、不動産セクターに売り
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン2.2%安で続落、不動産セクターに売り
12日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比373.34ポイント(2.18%)安の16721.69ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が124.39ポイント(2.07%)安の5879.58ポイントと続落した。売買代金は1062億1830万香港ドルとなっている(11日は987億9680万香港ドル)。
米長期金利の上昇が嫌気される流れ。3月の米卸売物価指数(PPI)は下振れしたものの、米利下げが後ずれするとの見方に変わりはなく、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが昨年中旬以来の高水準を付けた。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の高止まりも懸念されている。中国貿易統計の結果もネガティブ。国内経済の落ち込みも警戒されている。取引終盤に報告された今年3月の統計では、米ドル建ての輸出がマイナス7.5%(予想はマイナス1.9%)、輸入がマイナス1.9%(予想はプラス1.0%)という結果だった。指数は下げ幅を拡大して終了している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が8.6%安、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が5.8%安、保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が5.7%安と下げが目立った。そのほか、香港の不動産銘柄も値下がりしている。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した龍湖のほか、万科企業(2202/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって7.0%、越秀地産(123/HK)が6.1%、広州富力地産(2777/HK)が5.7%ずつ下落した。
中国の保険・証券セクターもさえない。前記した中国平安保険のほか、中国人寿保険(2628/HK)が4.0%安、新華人寿保険(1336/HK)が3.9%安、広発証券(1776/HK)が4.8%安、中信証券(6030/HK)が2.6%安で取引を終えた。
自動車セクターも売られる。蔚来集団(9866/HK)が6.0%安、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が5.3%安、小鵬汽車(9868/HK)が4.8%安、理想汽車(2015/HK)が4.3%安で引けた。
半面、産金セクターは高い。霊宝黄金(3330/HK)が11.6%、招金鉱業(1818/HK)が6.6%、中国黄金国際資源(2099/HK)が6.0%、山東黄金鉱業(1787/HK)が3.9%ずつ上昇した。金相場の上昇基調が追い風。中東情勢を巡る地政学リスクの浮上や、中国やインド、新興国の中央銀行が金の保有を増やしていることなどを背景に、金先物価格は最高値圏で推移してる。
一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.49%安の3019.47ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。金融株、消費関連株、公益株、医薬株、インフラ関連株、空運株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。エネルギー株、素材株、海運株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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