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18日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で反落、テック指数は1.7%下落
*18:00JST 18日の香港市場概況:ハンセン0.2%安で反落、テック指数は1.7%下落
18日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比40.82ポイント(0.23%)安の17732.52ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が16.87ポイント(0.28%)安の6075.68ポイントとそろって反落した。売買代金は888億8430万香港ドルに拡大している(17日は635億3990万香港ドル)。
外部環境の不透明感が重しとなる流れ。昨夜の米債券市場では、長期債利回りが軒並み急上昇した。政策金利の動向に敏感な2年債利回りは、約17年ぶりの高水準に達している。また、米当局による先端半導体の対中輸出規制強化、中東地域の地政学リスクも不安視された。一方、取引時間中に公表された中国指標はまちまちの内容。今年第3四半期(7〜9月)の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比4.9%にとどまり、前四半期(4〜6月)の実績(6.3%)を下回ったものの、市場予想(4.5%)は上回っている。9月の小売売上高や鉱工業生産も上振れた。半面、都市部の1〜9月固定資産投資は予想を下回り、不動産開発投資は減少率が拡大している。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.7%安と他の指数をアンダーパフォームしている。個別では、パソコン世界最大手の聯想集団(992/HK)が10.1%安、ショート動画投稿アプリの快手科技(1024/HK)が8.9%安、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が4.8%安と下げが目立った。
中国不動産セクターも安い。中国恒大集団(3333/HK)が8.6%、旭輝(884/HK)が7.7%、中国海外宏洋集団(81/HK)が5.7%、世茂房地産HD(813/HK)が4.8%ずつ下落した。上述したように、不動産関連指標の低迷が逆風となっている。
建材や鉄鋼、非鉄など素材セクターもさえない。華潤水泥HD(1313/HK)が5.1%安、中国建材(3323/HK)が4.2%安、中国東方集団(HD(581/HK)と重慶鋼鉄(1053/HK)がそろって2.4%安、江西カン鋒リ業(1772/HK)が4.3%安、新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.5%安で引けた。
医薬セクターも売られる。山東新華製薬(719/HK)が5.7%安、薬明生物技術(2269/HK)が5.4%安、四環医薬HD集団(460/HK)が4.7%安、康希諾生物(6185/HK)が4.4%安で取引を終えた。
半面、自動車セクターは物色される。比亜迪(BYD:1211/HK)が6.9%、長城汽車(2333/HK)が2.1%、吉利汽車HD(175/HK)が0.8%、理想汽車(2015/HK)が0.7%ずつ上昇した。新エネルギー自動車(NEV)大手のBYDについては、1〜9月期業績の利益倍増見通しも材料視されている。自動車株全体の追い風になった。
一方、本土市場も反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.80%安の3058.71ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。ハイテク株、医薬株、インフラ関連株、素材株、公益株、運輸株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、自動車株は高い。銀行株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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