りそなG、体験型ストア「b8ta」と協業 市場調査コンサルを試行

2023年10月18日 15:21

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協業スキームのイメージ(画像:りそなホールディングスの発表資料より)

協業スキームのイメージ(画像:りそなホールディングスの発表資料より)[写真拡大]

 りそなホールディングスは16日、体験型ストア「b8ta(ベータ)」を運営するベータ・ジャパンと協業し、市場調査コンサルティングの試行を開始したと発表した。ベータとの協業には他に、りそなグループのりそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行が参画する。b8taから得られる定量・定性データを活用し、各行の顧客に対してコンサルティングサービスを提供する。

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 b8taは、企業が開発したプロダクトのβ版(テスト品)や、オンラインのみで取扱っている商品などを、消費者が実際に試すことができるショールーム型店舗だ。企業は、テスト段階で消費者の生の反応をデータとして得られ、消費者は市場に出回っていない新しいモノの発見・体験ができる。店頭陳列を希望する企業は、月額の出品費用と展示品の配送を負担する。

 ベータ社から企業には定量データとして、展示品の前を通り過ぎた人の数や、展示品前に5秒以上滞在した人数、店舗スタッフがデモを行った回数などを提供する。消費者の行動データは、店内に設置しているAIカメラなどを用いて取得している。定性データは、スタッフが受けた消費者の感想・意見やアンケート回答結果などをフィードバックする。

 ベータ社は、2015年に米シリコンバレー北端部にあるパロアルトで創業したスタートアップ企業。「Retail as a Service(サービスとしての小売)」を掲げ、b8taの店舗とオンラインシステムを組み合わせたサービスを展開している。

 日本で開業したのは、20年8月。東京都内で2店舗(新宿・有楽町)同時にオープンした。23年5月で新宿の店舗は閉鎖したが、現在は、有楽町の他、渋谷、埼玉・越谷、大阪・梅田と4店舗運営している。

 今回の試行では、有楽町、越谷、梅田にあるb8taの店舗を用いる。店舗内にりそなグループ用の特設スペースを設置して、同グループの取引企業のプロダクトを出品・展示する。りそなグループは、b8taから得られた各データをもとに、商品改善提案などのコンサルティングを行う。

 対象はりそなグループと取引がある、BtoCの商品を扱う企業。出品期間は、24年1月15日~4月14日の3カ月間を予定している。同グループは今後、期間中に市場調査コンサルティングを希望する企業を28社募集するという。(記事:三部朗・記事一覧を見る

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