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バフェット氏による住宅株への投資、その狙いは?
●バフェット氏が住宅建築会社3社へ投資
ロイター通信によると、ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハザウェイ社は、8月中旬に提出したポートフォリオで、米国の住宅建築会社3社へ投資していることが分かったという。
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提出したのは6月30日時点のポートフォリオで、第2四半期に米国大手住宅メーカーDRホートン、レナー、NVRの株式を8億1400万ドル(約1180億円)取得していた。
一方で、GM(ゼネラル・モーター)株は保有株数を45%減らしていることが分かった。
バフェット氏は6月、日本の商社株の保有比率を高め、さらに日本株へ投資することが期待されていた。だが今回の投資は、その方針を転換し、今後は商社株の時代が終わり住宅株の時代が来ることを意味するのだろうか?
●なぜ住宅株?
米国の住宅市場は相次ぐ利上げの影響で、30年固定金利は2002年以来の平均で7%(2023年8月中旬)となるなど、住宅販売に逆風となっている。
住宅着工件数は減少しているが、過熱感が無くなり、逆に住宅市場が安定してきているという意見もある。一方で、逆風にも関わらず予想よりも数字が強いというのが、市場の見方である。
住宅ローンの金利が上昇しているにもかかわらず、米国の住宅需要は底固く、中古住宅の供給不足は深刻のままで、決して“不動産余り”のような状態にはならない。
コロナ禍で組んだ低金利の住宅ローンの住宅を手放さないことが、供給不足に拍車をかけていると見られている。
●バフェット氏の狙いは?気になる今後の行方
中古住宅の在庫不足が、新築への需要を押し上げていると見られている。
バフェット氏が投資した3社は、バフェット氏が買う前から株価も業績も好調だった。バフェット氏は高金利にも関わらず、住宅需要が強いことに目をつけたのだろう。
憶測ではあるが、このタイミングでの投資は利上げの終了が近いと予測し、住宅ローン金利の上昇にも歯止めがかかると見ているのかもしれない。
バフェット氏の投資を受けて、住友林業や大和ハウス工業などの日本の大手住宅メーカーの株も買われているが、日本の商社の時のような“2匹目のどじょう”を狙っているのかもしれない。
ただ、当たり前のように住宅を買い替える米国と、住宅が一生の買い物の日本とでは事情が違うため、バフェット氏の投資対象となるかは未知数である。
中国の不動産危機、SVBなどに端を発する金融危機はまだ燻っているが、バフェット氏は米国景気の先行きはまだ明るいと見ているのだろうか。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)
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