イオンリテール、AI使った独自の需要予測・発注システム開発 380店に導入へ

2023年4月21日 08:18

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AIオーダーの導入イメージ(イオンリテール発表資料より)

AIオーダーの導入イメージ(イオンリテール発表資料より)[写真拡大]

  • AIオーダーの導入イメージ(イオンリテール発表資料より)
  • 発注システムの比較図: AIオーダーを使った発注の流れ
  • 発注システムの比較図: 既存システムでの発注の流れ

 イオンリテールは、国内最大規模となる需要予測・発注システム「AIオーダー」を独自に開発した。客数と商品の需要予測を基に最適な発注数を短時間で提示するシステムで、発注時間の短縮をはじめ、従業員の作業負担を大幅に軽減できる。関東や近畿地方などの「イオン」、「イオンスタイル」など380店へ5月13日から導入する。

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 AIオーダーは人工知能が過去の販売実績を学習し、曜日や行事、商品価格などに応じた販売数を予測、特売の実施や気候条件で変動する商品を適量で発注する。これにより、発注精度が最大40%改善し、突発的な品切れや過剰在庫を防ぐことができる。在庫の削減率は実証実験で平均3割を達成した。

 発注数の提示から実際の発注まで1部門当たり45分ほどで済む。約90分かかっていた既存システムに比べ、発注時間が半減する。既存システムで人が行っている客数予測も人工知能に任せることができ、入荷整理から品出し、在庫管理などの作業も大幅に軽減される。既存のシステムに埋め込む形で開発しているため、従業員が使い方を学ぶ必要がないうえ、投資コストを抑えられる。

 導入する店舗は関東、北陸信越、東海、近畿、中四国の「イオン」、「イオンスタイル」など380店。当面、練り物、パン、豆腐、デザート、生菓子など日配品約1,000品目からスタートし、その他の食品や衣料品、日用品へ順次、拡大する。

 スーパーやドラッグストアなど小売店では、人手不足が深刻化する中、需要予測と在庫の適正化による店内作業の効率化が大きな課題に浮上している。これまでは従業員が過去の販売実績などを基に表計算ソフトなどを使ってはじき出していたため、正確さに欠け、時間がかかりすぎることが問題になっていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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