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東京・銀座の商業ビル「銀座コア」、建て替えで地権者とヒューリックが基本協定へ
百貨店の松屋は21日、取締役会を開き、東京・銀座の商業ビル「銀座コア」(中央区銀座)の建て替えで地権者と不動産大手のヒューリックが基本協定を結ぶことを決議するとともに、松屋が所有する固定資産の一部をヒューリックに譲渡することを決めた。基本協定が22日に締結されたあと、建て替えに向けた準備に入り、2027年ごろの工事完成を目指す。
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地権者とヒューリックの基本協定締結に伴い、松屋は既存施設の撤去費用として約2億800万円、減損損失として約1億3,600万円、営業関連費用として約2億7,900万円の合計約6億2,400万円を2022年2月期決算に特別損失として計上する。
ヒューリックに譲渡する固定資産は銀座コア敷地の松屋所有分と共有持分、建物の共有持分で、譲渡価額が約44億3,700万円。松屋は固定資産売却益の41億3,300万円を2022年2月期決算に計上する。
銀座コアは、鉄筋コンクリート地下2階、地上10階建て延べ約1万7,000平方メートルの商業ビルで、松屋と地元地権者らで組織するギンザコアなどが所有している。かつては松下電器(現パナソニック)のショールームが置かれ、松下電器が提供した文化放送やFM東京のラジオ番組が公開録音されていた。売り場面積約8,500平方メートルで、松下電器の撤退後はファッション関係を中心に約80のテナントが入居している。
しかし、高度経済成長期の1971年に開業した老朽化施設であるため、東京都から耐震性の問題が指摘され、建て替えが計画されていた。新しい建物はひと回り大きい地下4階、地上12階建て延べ約2万4,000平方メートルとする計画。今後、ヒューリックも加えてさらに計画を詰め、2027年ごろの完成を目指している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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